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ポイントシステムの設計・導入を担当する方は必見!必要な機能や開発費用などを解説

近年、銀行・証券・保険などの金融業界やエネルギー業界など、さまざまな業界において、既存顧客の流出防止および新規顧客獲得のためにポイントサービスを実施する企業が増えています。

ただし、ポイントシステムを導入する際には、ポイント付与・交換メニューや、ステージ制度の有無、有効期限に関することなど、多くのルールを設計しなければいけません。

「どのようにポイントシステムを設計すれば良いのだろうか」「どのような機能が必要なのだろうか」「どのくらいの費用がかかるのだろうか」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。

本記事では、ポイントシステムに搭載するべき機能や開発費用の目安などに関して徹底解説します。ポイントシステムの設計・導入を担当する方は、ぜひ参考にしてください。


<この記事のポイント>

  • ポイント1    ポイントサービスを実施するためには、ポイントシステムが不可欠

  • ポイント2 ポイントシステムには、さまざまな機能・仕組みを盛り込む必要がある
  • ポイント3 外部の「ポイント交換サービス」を導入することも選択肢として検討を


目次[非表示]

  1. 1.「ポイントシステム」とは?
  2. 2.ポイントシステムに盛り込む機能・仕組み
    1. 2.1.ポイント付与メニュー
    2. 2.2.ポイント交換メニュー
    3. 2.3.有効期限管理機能
    4. 2.4.顧客管理機能
    5. 2.5.会員ステージ(ランク)制度
    6. 2.6.お知らせ・メールマガジンなどの配信機能
    7. 2.7.アンケート機能
  3. 3.ポイントシステムの開発・導入費用
    1. 3.1.スクラッチ開発の場合
    2. 3.2.既製品(パッケージソフトや月額課金制のSaaS)を導入する場合
  4. 4.「ポイント交換サービス」を導入することも選択肢として検討を
  5. 5.まとめ
  6. 6.おすすめの資料はこちら


「ポイントシステム」とは?

ポイントシステムとは、ポイントサービスを実施するために必要な機能を備えたITシステム・ツールです。ITシステム・ツールだけに限定せず、ポイントサービスを実施するための仕組み全般(会員規約・ステージ制度など)を意味する場合もあります。

かつては、「紙のカード」にスタンプを押してポイントを付与・管理していた店舗も数多く見受けられました。しかし、最近は、「プラスチック製カードまたはスマ-トフォン用アプリ」と「ポイントシステム(レジなどに備え付けられた読み取り装置を含む)」を用いてポイントの付与・管理を実施している店舗が一般的です。


ポイントシステムに盛り込む機能・仕組み

ポイントシステムには、さまざまな機能・仕組みを搭載することが可能であり、また、必要です。以下に、検討すべき機能・仕組みの代表例を示します。

  • ポイント付与メニュー
  • ポイント交換メニュー
  • 有効期限管理機能
  • 顧客管理機能
  • 会員ステージ(ランク)制度
  • お知らせ・メールマガジンなどの配信機能
  • アンケート機能

それぞれに関して詳しく説明します。


ポイント付与メニュー

ポイントシステムには、会員にポイントを付与し、各会員が保有するポイント数を管理する機能が欠かせません。

ポイント施策担当者が「どのような条件(商品の購入、来店、Webサイトの閲覧、資料請求など)を満たした場合に何ポイントを付与するのか」を設定できる仕組みが必要です


ポイント交換メニュー

ポイントシステムには、各会員の保有ポイント数を管理し、景品と交換するためのメニューも搭載する必要があります。ポイント施策担当者が、景品の種類(オリジナルグッズ、割引クーポンなど)、および、各景品と交換するためのポイント数を自由に設定できる仕組みを用意することが欠かせません。商品を購入する際にポイントを金銭の代わりに使える仕組みも「景品」のひとつと言えます

事業者用のシステムを構築・導入するだけではなく、会員向けにも専用のWebサイトやアプリを提供し、いつでもポイント交換を実施できる状態にする必要があります。


有効期限管理機能

ポイントに有効期限を設定し、有効期限が到来したポイントを失効させる機能も検討するとよいでしょう

最近ではポイントの種類によって、有効期限を設定したり設定しなかったりできる仕組みが一般的です。例えば、「通常ポイントには有効期限を設定せず、キャンペーンなどで付与した期間限定ポイントにのみ有効期限を設定する」「通常ポイントに有効期限を設定したうえで、入会キャンペーンなどで付与したポイントの有効期限を通常ポイントよりも短くする」など、柔軟な対応が可能なシステムを検討しましょう。


顧客管理機能

ポイントサービスを実施するためには、各会員(顧客)の情報(氏名・住所・電話番号・メールアドレスなど)を管理・活用するための機能も不可欠です

そのためにはポイントシステム内に顧客管理機能を搭載する方法のほか、別のシステム(CRMツールなど)と連携させて会員情報を管理・活用する方法もあります。

CRM(Customer Relationship Management)ツールとは、顧客との関係性に注目して顧客管理を実施するITツールです。顧客の年齢・居住地域・性別などの属性情報や、これまでの顧客との応対履歴などを管理するために用いられます。

顧客管理ツールに関して詳しく知りたい場合は、以下の記事をご覧ください。
【初心者向け】顧客管理システムとは?種類や機能、メリット・デメリットをわかりやすく紹介!


会員ステージ(ランク)制度

ポイントシステムには、会員ステージ(ランク)を設定する機能を盛り込むと、顧客ロイヤルティ強化に繋がる可能性があります。

会員ステージ(ランク)制度とは、年間購入金額などに応じて「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」などといった会員ステージ(ランク)が昇格し、ポイント還元率が上昇したり特別な景品を受け取れたりする仕組みです。会員ステージ(ランク)が上昇する条件や特典の内容を工夫すれば、既存顧客の流出防止につながるでしょう。

会員ステージ(ランク)制度に関して詳しく知りたい場合は、以下の記事をご覧ください。
会員ランク制度でポイントサービスの効果アップ!具体例もご紹介


お知らせ・メールマガジンなどの配信機能

お知らせ・メールマガジンなどの配信機能をポイントシステムに搭載することも顧客とのコミュニケーション強化に有効です。キャンペーンなどを実施する際に、公式Webサイト上で情報を発信するだけでは、会員が知らないまま実施期間が終了してしまう場合があるかもしれません

会員向けにアプリを提供したりメールマガジンを送付したりしているのであれば、プッシュ通知やメールで、キャンペーンなどを実施する旨をアナウンスしましょう。多くの会員に情報が迅速に届くことにより、顧客満足度の向上につながります。


アンケート機能

ポイントシステムには、会員向けにアンケートを実施する機能を搭載することで、顧客の声を分析し、施策に役立てることが出来ます。

企業・店舗側が「こうすれば、顧客は満足するだろう」と考えて施策を立案・実施しても、実際に運用してみると顧客側が不満に感じるケースがあるかもしれません。定期的にアンケートを実施し、顧客の「生の声」を分析して施策の内容を調整することをおすすめします

顧客満足度を調査するためのアンケートに関して詳しく知りたい場合は、以下の記事をご覧ください。
【企業担当者向け】顧客満足度アンケートとは?目的や実施方法、活用方法を徹底解説します!


ポイントシステムの開発・導入費用

ポイントシステムを導入する際は、「1から自社専用のシステムを開発する方法=スクラッチ開発」と「既製品(パッケージソフトや月額料金制のSaaS)を購入・利用する方法」を選択できます。以下、それぞれに関して詳しく説明します。


スクラッチ開発の場合

スクラッチ開発の場合、大きな費用(数千万円以上)がかかるものの、自由に設計することが可能です。例えば、実店舗で商品・サービスを販売・提供する事業形態(雑貨店・ホテル・美容室・エステサロンなど)の場合、POSシステムや予約管理システムなどと連携し、相互に情報をやり取りするように設計すれば、業務の効率化に役立つでしょう。

ただし、スクラッチ開発を選択すると、費用が高額になるほか、打ち合わせからシステムの完成・導入に至るまでに多大な時間を要するため、まずは既製品の導入を選択肢として検討するほうが現実的でしょう。

一般的なビジネス形態であれば、既製品(パッケージソフトや月額課金制のSaaS)でも、必要な機能が搭載されています。どうしても既製品では対応できない場合に、スクラッチ開発を選択することをおすすめします。


既製品(パッケージソフトや月額課金制のSaaS)を導入する場合

パッケージソフトや月額課金制のSaaSに関しては、自由度という点では制約がありますが、コストを抑制できることが魅力です

具体的な費用はベンダーごとに異なりますが、SaaSの場合、初期費用数万円・月額料金数千円程度で利用できるものも存在します。オプションを付けると、料金が増大する場合もあります。複数の業者に見積もりを出してもらって、初期費用やランニングコスト、搭載されている機能を比較したうえで、自社に適したものを選びましょう。


「ポイント交換サービス」を導入することも選択肢として検討を

上述したように、ポイントシステムには「ポイント交換メニュー」を搭載するのが一般的です。貯まったポイントの交換先としては、「オリジナルグッズ」や「チケットの優先購入権」などのほかに、「他社ポイント」も選択可能にするとよいでしょう。

自社・自店舗の独自ポイントを他社ポイント(共通ポイントなど)に交換できる仕組み(ポイント交換サービス)があれば、顧客満足度が向上し、他社・他店舗への流出防止につながります。共通ポイントなどを貯めている消費者を、新規顧客として取り込みやすくなるでしょう


まとめ

ポイントサービスを実施するためには、必要な機能を備えたITシステム(ポイントシステム)を導入したり、会員規約・ステージ制度などを作成・構築したりすることが欠かせません。

ポイントシステムには、ポイント付与メニューやポイント交換メニュー、有効期限管理機能、顧客管理機能、会員ステージ(ランク)制度に関する機能、お知らせ・メールマガジンなどの配信機能、アンケート機能などを検討してみましょう。

ポイントシステムを導入する際は、「1から自社専用のシステムをスクラッチ開発する方法」と「既製品(パッケージソフトや月額料金制のSaaS)を購入・利用する方法」のいずれかを選択することが可能です。

スクラッチ開発を選択すると、費用が高額になり、完成・導入に至るまでに多大な時間を要するため、まずは既製品の導入を選択肢として検討しましょう。典型的なビジネス形態であれば、既製品でも、必要な機能が搭載されています。

ポイントシステムの「ポイント交換メニュー」では、「オリジナルグッズ」や「チケットの優先購入権」などのほかに、「他社ポイント」も交換先として選べるようにするとよいでしょう。その際、外部の「ポイント交換サービス」を活用することも選択肢のひとつです。

例えば、ジー・プランの法人向けソリューション「ポイント・コンセント」や「PCT LITE」を導入すれば、顧客が独自ポイントを共通ポイントなどに交換できます。顧客満足度が向上し、他社・他店舗への流出防止につながり、新規顧客を獲得しやすくなるでしょう。



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佐藤拓真
佐藤拓真
2018年頃からライターとして活動。「企業がポイントサービスを活用する方法」「ポイントを活用したビジネスのトレンド」「ポイントを活用したマーケティング手法」「ポイント制度やシステムに関する基礎知識」などについて、フラットな視点からレポートしています。私は「ポイント活動(ポイ活)」が注目されるようになる前から、さまざまなポイント(電子マネー、マイルなどを含む)を貯めてきました。自分自身の経験も踏まえて記事を執筆していくので、企業でポイント制度の導入・運用に携わっている方の参考になれば幸いです。

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