【初心者向け】顧客管理システムとは?種類や機能、メリット・デメリットをわかりやすく紹介!
企業がマーケティングを行う際に使用するツールはさまざまありますが、顧客管理システムもそのうちの1つです。まだ導入していなくても、今後導入を検討しているという企業も多いでしょう。
本記事では顧客管理システムについて全般的に解説していきます。
<この記事のポイント>
✓ポイント1 効率的に顧客情報の管理が行えるようになる
✓ポイント2 導入後効果を実感できるまで時間が必要
✓ポイント3 クラウド型なら導入のハードルは低い
目次[非表示]
- 1.顧客管理システムとは?
- 1.1.顧客管理システムを利用する目的
- 2.顧客管理システムにおける4つの機能
- 2.1.1.顧客情報の管理
- 2.2.2.蓄積データの分析
- 2.3.3.メールマガジンの配信
- 2.4.4.ポイント管理機能
- 3.顧客管理システムを導入する4つのメリット
- 3.1.1.業務効率がアップする
- 3.2.2.情報共有が容易にできる
- 3.3.3.マーケティングに活用できる
- 3.4.4.顧客満足度を高めることができる
- 4.顧客管理システムを導入する2つのデメリット
- 4.1.1.導入費用や管理費用がかかる
- 4.2.2.操作に慣れるまで時間がかかる
- 5.顧客管理システムの主な種類
- 5.1.1.コールセンター向けツール
- 5.2.2.営業向けツール
- 5.3.3.ECサイト向けツール
- 6.顧客管理システムを選ぶ際の注意点は4つ
- 6.1.1.自社に必要な機能を洗い出しておく
- 6.2.2.操作性を確認する
- 6.3.3.サポート体制を確認する
- 6.4.4.他のシステムと連携できるか確認する
- 7.顧客管理システムでよくある3つの質問
- 8.【まとめ】
- 9.おすすめの資料はこちら
顧客管理システムとは?
企業は、顧客が商品を購入したりサービスを利用したりすることによって利益を得ています。顧客との関係は企業の利益の根幹であり非常に重要です。
顧客管理システムというのは、顧客と良好な関係を築き上げて、それを長期間にわたって継続していけるようにするためのシステムのことです。「Customer Relationship Management」の頭文字をとって「CRM」と表現されることもあります。
顧客管理システムを利用する目的
顧客との良好な関係を築いたり、それを継続していったりするためには、顧客一人ひとりに関するデータを正確に管理し、把握できなければなりません。
例えば、これまでの商品の購入履歴やサービスの利用履歴などを把握していれば、その内容を踏まえた対応ができるでしょう。
逆に商品の購入履歴やサービスの利用履歴などを把握しきれていないと、適切な対応が難しい場合もあります。以前購入して不満だった商品を勧めてしまうようなこともあるかもしれません。そうなると、良好な関係を長く継続していくのは難しくなります。そのようなことが起こらないようにするため、顧客管理システムが利用されます。
顧客管理システムにおける4つの機能
顧客管理システムには次の4つの機能が備わっています。では、それぞれの機能について、詳しく見ていきましょう。
1.顧客情報の管理
顧客管理システムは、その名の通り顧客情報を管理するのが主な機能です。例えば、顧客の氏名や電話番号、メールアドレス、住所などです。法人の顧客の場合には、担当者の氏名も管理できます。
当然、個人情報だけでなく、商品の購入履歴やサービスの利用履歴など過去のやり取りに関しても記録されます。顧客が問い合わせなどをすることもあるでしょう。その場合には、問い合わせをした日時や内容なども詳細に記録されます。その内容を踏まえた対応ができるので必須項目といえます。
顧客が法人の場合や取引金額が大きい場合には、複数回にわたって商談を重ねて契約に至ることもあるでしょう。その場合には、商談の内容も顧客管理システムを使って管理できます。
2.蓄積データの分析
顧客管理システムを使用していれば、顧客に関するさまざまなデータが蓄積されるでしょう。そのデータを利用して顧客の購買傾向や行動パターンなど多岐にわたる分析ができるのも、顧客管理システムの大きな要素です。新たな経営戦略を策定したりするのにも役立てられるでしょう。
そして、より具体的な施策の展開につながります。顧客の嗜好やニーズを正確に把握することで、個別に最適な提案やサービスを行うことができます。顧客にとって価値のある商品や情報を提供することで、顧客の満足度やロイヤルティを高めることができるでしょう。
市場の変化に対する適応力も強化できます。顧客のニーズの変化やトレンドを把握し、迅速に対応するための戦略を練ることもできるでしょう。顧客情報を的確に分析し、顧客に最適な価値提供を行うことで、競争力を高められます。
3.メールマガジンの配信
顧客に対してメールなどを使ったアプローチを考えている経営者の方も多いでしょう。顧客管理システムを利用すれば、メールマガジンの配信もできます。
ただメールマガジンを送るだけではありません。顧客管理システムを通じて顧客からさまざまなデータを収集して蓄積しているため、そのデータに基づいて、顧客にとって最適な内容をメールマガジンで伝えられます。例えば、キャンペーンやイベントなどの情報です。これまでの購入履歴や利用履歴などから、興味があると判断される内容のキャンペーンやイベントに関する情報を伝えられます。興味がない可能性が高いものに関しては、送信しないようにすることも可能です。そうすることで、顧客との良好な関係を築いていくのに役立てられるでしょう。
4.ポイント管理機能
顧客管理システムには、ポイント管理機能を搭載しているものも多くあります。顧客に対してポイント付与したり取り消したりする機能や還元率を設定する機能、有効期限の設定、残高の調整などなど、ポイントに関するさまざまなことが可能です。
顧客のポイント利用履歴を管理することもできます。顧客ごとにどのくらいのポイントが使用されたのか、いつ使用されたのかを把握することで、顧客の利用状況を分析し、戦略的なアプローチを行うことができるでしょう。
そもそもポイント制度をまだ導入していない場合には、顧客管理システムの導入に併せて、ポイント制度の導入も検討してみるといいかもしれません。
ただ、自社ポイントを作ってみたとしても、うまくいくかどうか不安に感じている経営者の方も多いでしょう。用途が限定されているとどうしても、大手のポイントサービスに負けてしまいます。
そこでジー・プランのサービスを利用してみてはいかがでしょうか。
約150種類のポイントと提携したジー・プランの「ポイント・コンセント」なら自社ポイントをユーザー自身が直接他のポイントや電子マネーなど、幅広い用途のポイントに直接交換できます。また、「Gポイント交換」なら自社ポイントをGポイントを経由することで100種類以上のポイントや現金などと交換可能です。
現時点で自社ポイントがない場合でも導入できますので、ぜひジー・プランのサービスの利用を検討してみてください。
顧客管理システムを導入する4つのメリット
顧客管理システムを導入することで、次のようなメリットが得られます。
1.業務効率がアップする
顧客管理システムを利用してないと、顧客に関する必要なデータを探すのに時間がかかってしまうことが多いでしょう。すぐに必要なデータを参照することができず、業務がスムーズに進まなくなることもあるかもしれません。
その点、顧客管理システムを使用していれば、必要なデータをすぐに探し出せます。これまで、データを探すのにかかっていた時間のロスがなくなり、業務効率がアップするメリットがあります。
2.情報共有が容易にできる
取り扱っている商品やサービスの種類が多く、複数の部署で管理していることもあるでしょう。同じ顧客が別々に管理された自社の複数の商品を購入していたりサービスを利用していたりすることもよくあります。
そのような場合には、情報共有が円滑にいっていないことも考えられます。同じ顧客に関するデータが重複して保存されていることもあるかもしれません。他部署とデータを共有する際にも、時間がかかってしまうことが多いです。
顧客管理システムを利用していれば、データを一元管理することができるようになります。データを保存したら、社内全体でスムーズに情報共有が可能なので、同じ顧客のデータを重複して保存してしまうようなこともありません。
3.マーケティングに活用できる
顧客管理システムで収集したデータを分析することで、顧客全体の傾向を把握することができます。例えば、見込み客が商品の購入やサービスの契約に至る傾向も分かるでしょう。そのようなデータを用いてマーケティングに役立てられるのもメリットです。
データ分析を通じて得られた情報を活用すれば、顧客に対してパーソナライズされたメッセージを送ることも可能になるでしょう。顧客のニーズや関心に合わせたタイミングで情報を提供することで、顧客のエンゲージメントを高め、購買意欲を喚起することにもつながります。
4.顧客満足度を高めることができる
これまで顧客満足度があまり高くなかったのであれば、顧客に関する情報や分析が不十分だったのかもしれません。
顧客管理システムを使用することで顧客情報の内容を詳細に分析することができます。顧客に関するさまざまなデータなどから得られる分析結果を通じて、顧客の行動パターンや好み、ニーズなどに関してより深く理解することができるでしょう。これにより、顧客へのより効果的なアプローチやサービスの提案などができるようになります。適切な対応を続けていれば、顧客満足度も上がっていくでしょう。
顧客管理システムを導入する2つのデメリット
メリットの多い顧客管理システムですが、導入する際には、次のようなデメリットも認識しておく必要があります。
1.導入費用や管理費用がかかる
顧客管理システムを導入するのには、高額な初期費用がかかります。良さそうと思ってもなかなか導入に踏み切れない企業もあるかもしれません。
また、初期費用だけでなく導入後には管理費用がかかる点にも注意が必要です。たしかに顧客管理システムを導入するメリットは大きいですが、相応に費用もかかるという点を認識しておきましょう。
また、顧客管理システムには、各社に合わせたシステムを構築するオンプレミス型と、すでにあるシステムをインターネット上で使用するクラウド型があります。このうちオンプレミス型は初期費用も管理費用も特に高額です。
2.操作に慣れるまで時間がかかる
新しいシステムを導入した場合には、すぐにはスムーズに使いこなせないことが多いでしょう。導入直後は、操作に時間がかかってしまい、あまり業務効率が上がらないこともあるかもしれません。操作に慣れるまでにはある程度の時間がかかってしまいます。
また、顧客管理システムを導入した直後はデータもあまり蓄積されていません。当然のことながらデータは時間をかけて少しずつ蓄積されていきます。
そのため、顧客管理システムの導入によるメリットが実感できるのは、しばらく時間が経った後になると考えておいたほうがいいでしょう。
顧客管理システムの主な種類
業態によって顧客とのやり取りの方法が異なります。そのため、自社の業態に合わせた顧客管理システムを選ぶことが大切です。では、顧客管理システムの主な種類について見ていきましょう。
1.コールセンター向けツール
コールセンターでは、顧客と電話でのやり取りが中心になります。そのため、コールセンター向けの顧客管理システムは、電話でのやり取りに特化した作りになっているのが特徴です。
まず、コールセンター向けの顧客管理システムは、電話と連携して使えるようになっています。顧客から電話がかかってくると、電話番号から顧客情報を参照してどの顧客なのか分かるように表示される仕組みです。
電話番号から紐づけされた顧客情報には過去のやり取りや、現在利用中のサービスなども表示できます。そのため、スムーズな対応が可能になるのです。
2.営業向けツール
顧客管理システムは受発注システムやSFAツール(営業支援ツール)と連携することで、営業活動の効率を上げ、売上アップを目指すこともできます。営業担当者が顧客との商談のスケジュールや途中経過、受発注状況などを登録し、部署内の他のメンバーに情報共有できるというものです。これにより、上司は部下の仕事の進捗状況を管理しやすくなります。
また、営業向けツールでは商談で使用する資料なども簡単に作成できます。簡単なタスクは自動化も可能です。営業にかかわるさまざまな業務を一元化して進めることができ、営業の準備などにかかる時間も短縮されるでしょう。雑務にかかる時間を減らすことでメインの仕事である商談に注力できるようになり、売上アップにつながります。
そもそもの顧客管理システムの機能として顧客に関する情報も細かく記録しておけるため、スムーズな対応ができるようになり、顧客との信頼性を構築するのにも役立つでしょう。
3.ECサイト向けツール
ECサイト向けの顧客管理システムは、WEBサイト運用に使用するCMSツールと連携することで、顧客がECサイトを閲覧する際にとったアクションなどを記録したり分析したりすることが可能です。例えば、商品の購入に至った場合には、直前に見ていたページなどを記録・分析できます。このような行動履歴と購入履歴を組み合わせることで、マーケティングに役立てる仕組みです。
また、ECサイトではイベントやキャンペーンなどを開催することも多いでしょう。例えば、ブラックフライデーセールやサイバーマンデーセールなどがその代表的な例として挙げられます。そのような大きなイベントやキャンペーンを開催するときには、プロモーション管理なども行なえます。
顧客管理システムを選ぶ際の注意点は4つ
顧客管理システムを選ぶ際には、次のような点に注意が必要です。
1.自社に必要な機能を洗い出しておく
顧客管理システムにはさまざまな機能が備わっていますが、種類によって具体的な機能は異なります。そのため、顧客管理システムを選ぶ際には、自社でどんな機能を必要としているのか、洗い出しておかなければなりません。
必要な機能の洗い出しができていないと、自社に不要な機能が多かったり、反対に必須の機能がなかったり、実情に合致しない顧客管理システムを選んでしまう可能性もあるため注意しましょう。
例えば、マーケティングに役立てたいのであれば、顧客データの分析や可視化、売上予測などの機能が中心のものを選ぶのがいいでしょう。タスク管理などに役立てたいのであれば、顧客に対するタスクやアクションアイテムの管理、スケジュールの共有機能などが中心のものを選ぶのがおすすめです。
2.操作性を確認する
操作しやすいかどうかで、業務効率にも差が出てきます。そのため、顧客管理システムを導入するなら操作性の良いものを選ぶのが望ましいです。機能面で優れている顧客管理システムであっても、操作性が良くないと、業務効率アップの効果はあまり期待できません。導入する前の段階で、実際に操作してみて、使いやすいかどうか確認しておきましょう。
また、操作性に加えて、データ分析機能についてもチェックしておくのが望ましいです。分析したデータを並べ替えたり、インポート・エクスポートしたりできる顧客管理システムなら使いやすいでしょう。
3.サポート体制を確認する
顧客管理システムには複雑な機能も備わっているため、サポートが必要になる場面も多いです。特に導入したばかりの時期には、操作方法などが分からずサポートに問い合わせることもあるでしょう。
ただ、ベンダーによってサポート体制の良し悪しには差があります。充実したサポート体制のベンダーもあれば、サポートが不十分なベンダーもあるでしょう。
そのため、導入前にサポート体制を確認しておくのが望ましいです。サポートがしっかりしているところを選べば、安心して導入できます。
4.他のシステムと連携できるか確認する
企業では顧客のデータだけでなく、さまざまなデータを使っています。そのため、顧客管理システムとは別のシステムを使用している企業もあるでしょう。そのような場合に顧客管理システムを導入するのであれば、連携できると便利です。
顧客管理システムでよくある3つの質問
顧客管理システムを導入するにあたって、よくある質問とその回答を見ていきましょう。
質問①顧客管理システム導入の費用の目安は?
顧客管理システムの導入費用は、クラウド型とオンプレミス型でかなり差があります。
クラウド型の導入費用は0〜20万円程度です。比較的安価で導入できます。
また、導入費用とは別に導入後には毎月月額料金が発生します。月額料金の金額は使用するユーザーの人数によって決まる形が多く、1人あたりの月額料金の相場は500〜1,000円程度です。20人の社員が使用するのであれば、1万〜2万円と考えておいてよいでしょう。
オンプレミス型の場合には、導入費用が高額で50万〜200万円程度かかります。クラウド型と違って保守費用も必要になり、その金額の相場は年間5〜30万円程度です。
質問②顧客管理システムと営業管理システムの違いは何ですか?
営業管理システムは営業活動をサポートするためのツールです。顧客管理システムとよく似ており、共通する面も多いです。しかし、この両者はいくつか異なる点もあります。
顧客管理システムは、既に顧客となっている相手と良好な関係を築き上げるのをサポートすることを目的としています。これに対して、営業管理システムは、営業により顧客を獲得するのをサポートするという点が大きな違いです。
また、顧客管理システムに蓄積されているデータは、マーケティングで利用されることも多いです。開発などの部署で利用されることもあります。
これに対して、営業管理システムで蓄積されたデータは、他部署で使われることは稀で、営業部門でのみ利用することが多いです。
質問③クラウド型とオンプレミス型の違いは?
クラウド型というのは、必要なシステムやデータをクラウドに保存する仕組みになっている顧客管理システムです。ユーザーが使用する端末にはデータを保存しないで済み、自社内に専用の装置やサーバーなどを設置する必要もありません。基本的に使用する会社ごとにカスタマイズすることはなく、用意されたものを使用するので、比較的安価で導入することができます。
これに対して、オンプレミス型というのは、自社内に専用のサーバーを設置するのが大きな違いです。サーバーの中に顧客管理システムの運用に必要なデータが入っており、日々の業務により蓄積したデータもサーバーの中に保存されます。サーバーには社内の人しかアクセスできないためセキュリティが堅牢で、会社ごとにカスタマイズした状態で導入されます。
その分、オンプレミス型だと費用が多くかかるのがデメリットです。
【まとめ】
顧客の情報を管理するのには、かなりの労力がかかりますが、顧客管理システムがあれば、その負担を大幅に軽減できます。業務効率がアップし、コア業務に労力を費やせるようになるため、売上や利益のアップにつながるでしょう。マーケティングに利用したり、顧客満足度をアップ捺せたりできるメリットもあります。
顧客情報の管理で手間を取られていて、なかなか売上や利益が上がらないのであれば、ぜひ顧客管理システムの導入を検討してみましょう。
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