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ポイント運用で、疑似的に仮想通貨への投資が可能!税制面でのメリットをご紹介

昨今、さまざまなポイントサービス(楽天ポイント、Tポイントなど)において、「ポイントによる仮想通貨投資」が可能になっています。
ポイントを実際に仮想通貨に交換したうえで売買するサービス」と「仮想通貨に交換せず、ポイントを疑似的に投資するサービス」の2種類に大別されますが、後者のほうが「税制」という面では手軽です。ポイントサービスのメニューに「仮想通貨投資」を入れるのであれば、税制についても正しく理解しておきましょう。


この記事のポイント

  • ポイント1 近年、ポイントで仮想通貨投資が可能なサービスが増加傾向にある

  • ポイント2 実際に交換するサービスと、疑似的に投資するサービスに大別される
  • ポイント3 仮想通貨に交換せずに、疑似的に投資するほうが税制面では手軽


目次[非表示]

  1. 1.「ポイントによる仮想通貨投資」が可能なサービスが増加している
    1. 1.1.楽天PointClub
    2. 1.2.Tポイント投資
    3. 1.3.Stock Point
  2. 2.「実際に仮想通貨に交換するサービス」と「疑似的に運用するサービス」に大別される
  3. 3.税制面で手軽なのは、疑似的に運用するサービス
  4. 4.【まとめ】
  5. 5.おすすめの資料はこちら


「ポイントによる仮想通貨投資」が可能なサービスが増加している

近年、「ポイントを使って仮想通貨や株式、投資信託などに投資できるサービス」が増加中です。ただし、「ポイントを使用する」と言っても、以下に示すように「ポイント運用」と「ポイント投資」の2種類に大別されることにご注意ください。

  • ポイント運用:ポイントを株式や仮想通貨などに交換せず、ポイントのままで疑似的に投資が行われる仕組み(株価や仮想通貨などの市場価格に連動し、ポイント数が上下)。証券会社や仮想通貨交換業者の口座の開設は不要。払い出しはポイントで行われる。
  • ポイント投資:ポイントを使用して実際に投資商品(株式や仮想通貨など)を購入する仕組み。証券会社や仮想通貨交換業者などの口座を開設する必要がある。払い出しは、ポイントではなく、現金や仮想通貨などで行われる。

以下、「ポイントによる仮想通貨投資」が可能なポイントサービスの具体例を3つご紹介します。


楽天PointClub

楽天PointClubでは、「ポイントビットコイン」という名称で、「楽天ポイントを用いて疑似的にビットコインへの投資を行えるサービス」を提供しています。
あくまでも疑似的な投資(ポイント運用)であり、実際に楽天ポイントをビットコインに交換するわけではありません。運用した楽天ポイントは、ビットコインの相場と連動してポイント数が上下します。
ユーザーは、100ポイント以上から、1ポイント単位で楽天ポイントを疑似的な仮想通貨投資に回すことができます。引き出しに関しては、30ポイント以上から申請可能です。運用できる楽天ポイントは「通常ポイント(提携サービスから交換した通常ポイントを除く)」のみとされており、「期間限定ポイント」は使用不可となっています。


Tポイント投資

Tポイント投資では、大手仮想通貨交換業者bitFlyerと提携して、「保有するTポイントで暗号資産に投資できる仕組み」を提供しています。実際にTポイントからビットコインに交換したうえで投資を行うサービス(ポイント投資)であり、楽天PointClubの「ポイントビットコイン」のような疑似的運用ではありません。
100ポイントからTポイントをビットコインに交換可能であり、投資で増えたビットコインを用いて「bitFlyerウォレット」で決済をすると、500円(税込)ごとに1ポイントのTポイントが貯まります。


Stock Point

各種ポイントを使用して株式やETFなど約170銘柄に疑似的に投資できるアプリ「Stock Point」では、ビットコインも疑似的な投資対象とされています。
提携先のポイント(「永久不滅ポイント」「Oki Dokiポイント」「ドットマネー」「エムアイポイント」の4種類)を「Stock Point」という名称のポイントに交換したうえで、疑似的な投資(ポイント運用)を行うことが可能です。
運用で増えたStock Pointは、提携先ポイントや、本物の株式と交換できます(1株相当以上のポイント数が必要)。


「実際に仮想通貨に交換するサービス」と「疑似的に運用するサービス」に大別される

ここまで見てきたように「ポイントによる仮想通貨投資」は、「実際に仮想通貨に交換したうえで投資を行うサービス(ポイント投資)」(例:Tポイント投資)と「ポイントを仮想通貨に交換せず、疑似的に投資するサービス(ポイント運用)」(例:楽天PointClub、Stock Point)の2種類に大別されます。
前者の「実際に仮想通貨に交換するサービス」では、ポイントから交換した仮想通貨を、自身のパソコンやスマートフォンなどのウォレットに送金し、手元で保管しておくことも可能です。
後者の「疑似的な投資サービス」では、仮想通貨を手元のウォレットに送金することはできません。ただし、なじみのある「ポイント」という形のまま運用できるので、仮想通貨に触れたことがないユーザーにとっての心理的ハードルは低いでしょう。また、次節で詳しく説明するように、税制の面でのメリットもあります。


税制面で手軽なのは、疑似的に運用するサービス

「ポイント投資」=「実物の仮想通貨の売買」(異なる銘柄の仮想通貨への交換、または仮想通貨と法定通貨の交換)で発生した利益は、原則として「雑所得」に分類され、給与所得などと合算したうえで算出される所得税がかかります(総合課税)。
それに対し、ポイントを用いた「疑似的な仮想通貨投資」(ポイント運用)では、実際に仮想通貨を売買しているわけではないため、サービス上で表示されている数値は確定しているわけではありません。
増えたポイントでモノやサービスを購入すれば、その時点で利益が確定し、50万円を超える場合は「一時所得」として課税対象になります。ただし、一時所得合計額が50万円以下なら特別控除の対象となるため、多くのケースでは税金がかかりません。
ポイントのまま保有しているだけであれば課税対象とはならず、ポイントを使用した場合であっても50万円以下であれば課税されないことを考えると、疑似的に運用するサービス(ポイント運用)のほうが、手軽に行なえると言えるでしょう。


【まとめ】

ポイントサービスのメニューのなかに「ポイントで仮想通貨に投資できる仕組み」を追加する場合は、「実際に交換するタイプ(ポイント投資)」と「疑似的に運用するタイプ(ポイント運用)」の違い、またメリット・デメリットを正しく把握しておく必要があります。
税制の面では、疑似的投資(ポイント運用)のほうが手軽といえるでしょう。ただし、「手元のウォレットに送金したい」というユーザーにとっては不満となることも。顧客の属性(仮想通貨の取引経験の有無など)も踏まえて、自社に適した方法を選ぶことをおすすめします。どちらか片方に決められない場合は、2種類のサービスを併用して提供することも検討しましょう。
なお、自社の独自ポイントを保有している既存顧客だけを相手にサービスを提供するのではなく、広く利用されている他社ポイント(共通ポイントなど)の保有者を新規顧客として取り込みたいのであれば、ジー・プランの各種ソリューションを導入することも選択肢のひとつです。
例えば、「Gポイント交換」では、Gポイントを経由して自社ポイントを100種類以上の銘柄に交換可能になるので、ユーザーの利便性が高まり、競合他社との差別化に役立つでしょう。


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佐藤拓真
佐藤拓真
2018年頃からライターとして活動。「企業がポイントサービスを活用する方法」「ポイントを活用したビジネスのトレンド」「ポイントを活用したマーケティング手法」「ポイント制度やシステムに関する基礎知識」などについて、フラットな視点からレポートしています。私は「ポイント活動(ポイ活)」が注目されるようになる前から、さまざまなポイント(電子マネー、マイルなどを含む)を貯めてきました。自分自身の経験も踏まえて記事を執筆していくので、企業でポイント制度の導入・運用に携わっている方の参考になれば幸いです。

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