年間の発行額は6000億円超え!PayPayポイントを利用する人が急増している背景とは
昨年からPayPayポイントの躍進がめざましく、年間の発行額でも最大手である楽天ポイントに迫ろうとしています。自社ポイントを発行している事業者の方にとっては、その背景が気になるのではないでしょうか。
本記事では、PayPayポイントが躍進した理由や、強みについて解説していきます。
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2022年度のPayPayポイントの発行額は6,000億以上に
これまで、ポイントプログラムと言えば、楽天ポイントやTポイントが有名で利用者も多く、PayPayポイントはそれほどメジャーではありませんでした。
しかし、昨年はPayPayポイントが躍進し、2022年度のPayPayポイント発行額は6,000億円以上となる見通しです(2023年2月時点)。前年度比で見れば、1.5倍程度の増加率になります。2023年度には、楽天ポイントを凌ぐ可能性も見えてきました。
ポイントプログラムの中では歴史が浅い
現在、非常に多くのポイントプログラムがありますが、PayPayポイントはその中でも歴史が浅いのが大きな特徴です。
PayPayポイントは、QRコード決済アプリPayPayのサービス提供に伴い、2018年10月に誕生しました。当初は「PayPayボーナス」という名称で、後に「PayPayポイント」に改称されています。そして、PayPayボーナスの頃から数えても、まだ誕生から4年半ほどしか経過していません。
これに対して、楽天ポイントは20年以上前の2002年にサービスが提供された歴史のあるポイントプログラムです。つまり、PayPayポイントは誕生からわずか4〜5年で、楽天ポイントに肩を並べるところまで来ているのです。
PayPayポイント躍進の背景
PayPayポイントが短期間で躍進した背景としては、次のようなことが挙げられます。
総務省のマイナポイント事業
マイナポイント事業とは、総務省がマイナンバーカードの利用を勧める目的で実施しているキャンペーンです。マイナンバーカードの新規取得など、所定の条件を満たすことで、ポイントが付与されます。
ポイントはいくつかある中から選択できますが、PayPayポイントを選んだ人が多かったことがPayPayポイント発行額を押し上げる要因となりました。
マイナポイント事業のキャンペーンでは、ポイントの種類によって、手続きをしてから実際にポイントが付与されるまでの時間に差があります。PayPayポイントは、ポイント付与までほとんど時間がかからないため、人気を集めたようです。
自治体キャンペーン
自治体キャンペーンは、PayPayが地方自治体の協力を得て実施するキャンペーンです。
対象店舗を利用する際にPayPayで支払いをすると、最大40%のポイント還元を受けられます。主に地方の小規模店舗などを対象としていますが、利用者の居住地に関しては特に制限はありません。
そのため、旅行をよくする人だと、数千円から1万円以上のキャッシュバックを受ける人もいるでしょう。
このポイント還元を利用した人が多数いたことも、ポイント発行額を押し上げたようです。
Yahoo!ショッピングがTポイントからPayPayポイントへ切り替え
2022年3月までは、Yahoo!ショッピングを利用した際に購入額に応じて付与されるポイントはTポイントでした。しかし、2022年4月以降は、PayPayポイントに切り替えられました。
Yahoo!ショッピングは国内のECモールの中で、楽天市場やAmazonに次ぐ規模です。そのため、PayPayポイントの発行額にも大きく影響しました。
PayPayポイントの強み
PayPayポイントには次のような強みがあります。
有効期限なし
大半のポイントプログラムでは、ポイントに有効期限を付けており、一定期間利用しないと失効してしまいます。特にキャンペーンなどで通常よりも還元率が高めの場合には、有効期限が短めに設定されていることも多いです。
これに対して、PayPayポイントには有効期限がありません。期限が迫ってしまい、本来不要な買い物などで慌てて使い切る、といったことがないために、他のポイントよりPayPayポイントを優先して貯めている人も多いでしょう。
高額還元のキャンペーンが多い
PayPayでは、高額還元のキャンペーンを頻繁に実施しているのも魅力です。当たれば全額還元になるキャンペーンを実施していることもあります。
こうした高額還元キャンペーンは、新規ユーザーを増やす施策として非常に効果的です。
キャンペーン目当てでPayPayを使ってみたのをきっかけに、普段から使うようになった人も多いかもしれません。
顔認証支払いを導入予定
ヤフージャパンは、東京都渋谷区の「Yahoo!マート by ASKUL 代々木上原店」において、PayPayを利用した顔認証支払いの実証実験を開始しています。
顔認証支払いなら、スマホを取り出してアプリを起動するという手間がいりません。これまでのQRコード決済よりさらに手軽に支払いを済ませられるようになります。
実証実験が終われば導入される店舗が増えていく可能性が高いと思われます。こうした利便性の向上は、ユーザー心理をさらに刺激するでしょう。
今後はさらなる利用者増加に期待
PayPayポイントはサービス開始から僅か4年半で、年間の発行額が楽天ポイントと並ぶほどになりました。マイナポイント事業や自治体キャンペーンなどでの利用者が多いことが主な理由です。Yahoo!ショピングで付与されるポイントがTポイントからPayPayポイントに変更されたことも大きいでしょう。
有効期限がないこと、顔認証支払いを導入予定などの強みもあり、今後はさらに利用者の増加が期待できます。
こう聞くと、やはりPayPayポイントなどの共通ポイントが有利と考えがちですが、自社ポイントには自社ポイントの良さがあります。拙速に切り替えを検討するよりも、強い共通ポイントといかに共存するかを検討してはいかがでしょうか。そのために有効活用したい方法のひとつが、ポイント交換ソリューションです。
例えば、ジー・プランが提供する「Gポイント交換」なら、自社のオリジナルポイントを、Gポイントを経由して100種類以上の銘柄に交換することが可能。さらに「ポイント・コンセント」では、自社ポイントを、PayPayポイントなど約150社の共通ポイントや大手ポイントへユーザー自身で直接交換可能です。
こうしたソリューションを活用すれば、
PayPayポイントの躍進とともに自社ポイントの魅力を、より高められるでしょう。
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