
ヤフーとLINEが統合!PayPayポイントで、共通ポイント業界に変化が起こる?
ポータルサイト「Yahoo! JAPAN」を運営するヤフー株式会社と、メッセージ/SNSアプリ「LINE」を運営するLINE株式会社が2023年10月1日に1つの会社に統合され、「LINEヤフー株式会社」になりました。
Yahoo!ショッピングでも利用できる決済手段「PayPay」と、メッセージアプリとしてもはやインフラに近い存在となった「LINE」は、いずれも非常に多くのユーザーを抱えています。今後、PayPayポイントとLINEポイントが相互利用できるようになったり、統合されたりする可能性もあり、共通ポイントの勢力図に変化が生じるかもしれません。
本記事では、ポイント施策の担当者に向けて、ヤフーとLINEの統合によって何が起こるのかを徹底解説するので、ぜひ参考にしてください。
<この記事のポイント>
ポイント1 2023年10月にヤフーとLINEが統合され、LINEヤフー株式会社が発足
- ポイント2 今後、PayPayポイントとLINEポイントの相互利用・統合の可能性も
- ポイント3 PayPayポイントが、共通ポイントの勢力図を変化させるかもしれない
目次[非表示]
2023年10月1日にヤフーとLINEが統合され、「LINEヤフー株式会社」が発足
2013年10月1日に、ヤフー株式会社とLINE株式会社が1つの会社に統合され、「LINEヤフー株式会社」が発足しました。
統合前のヤフー株式会社ではポータルサイト「Yahoo! JAPAN」やECサイト「Yahoo!ショッピング」などを運営(月間アクティブユーザー数は約8,400万人)し、LINE株式会社ではSNSアプリの「LINE」(2023年6月末時点における月間ユーザー数は9,500万人)などを開発・提供していたことから、統合後のLINEヤフー株式会社は日本有数のユーザー数を誇る企業になったといえるでしょう。
なお、統合前に双方の企業が取得・保管していたユーザー情報は、統合後のLINEヤフー株式会社に承継されますが、「LINEアプリのトーク内容は、ヤフーのアカウントと紐づけてヤフーのサービスに利用されることはない」とアナウンスされています。
今後、PayPayポイントとLINEポイントの「相互利用」「統合」も視野に
Yahoo!ショッピングでは、スマートフォン決済サービス「PayPay」の残高で商品を購入することが可能であり、購入金額に応じてPayPayポイントが貯まります。
他方、LINEアプリやLINE Payアプリから利用できるスマートフォン決済サービス「LINE Pay」では、特定のクレジットカードを登録した場合にLINEポイントを獲得できる仕組みになっていますが、現状ではPayPayとは独立したサービスとして展開されており、今すぐPayPayポイントとLINEポイントの相互利用が開始されたり、統合されたりする予定は発表されていません。
ただし、2021年3月1日に、Zホールディングス株式会社(LINEヤフー株式会社の前身企業)から、「LINEとPayPay、Yahoo!のポイントを統合する」という主旨の意向が示されています。実際に、2022年4月1日以降、Yahoo!ショッピングで商品を購入した際に付与されるポイントがTポイントからPayPayポイントへと変更され、PayPayとYahoo!のポイントは統合されました。
そのため、今後、PayPayポイントとLINEポイントが相互利用できるようになったり、統合されたりする可能性も視野に入れ、こまめにニュースをチェックすることをおすすめします。
PayPayポイントが、共通ポイントの勢力図を変化させるかもしれない
上述したように、現時点(2023年12月初頭)においては、「PayPayポイントとLINEポイントが統合される」という明確なアナウンスはありません。現状では、「LINEポイント→PayPayポイント」という方向での交換は可能ですが、「PayPayポイント→LINEポイント」という方向での交換は不可能です。
しかし、経営陣が過去に「統合」の意向を示していることは重要です。近い将来、両ポイントが相互利用できるようになったり、統合されたりすることもありえます。現時点で「LINEポイント→PayPayポイント」という方向での交換だけが可能になっていることを踏まえると、仮に両ポイントが統合されるのであれば「PayPayポイント」に一本化されるかもしれません。
仮定の話になりますが、LINEポイントと統合されたPayPayポイントは、ヤフー関連サービスやPayPayの利用者に加えて、LINEやLINE Payの利用者もユーザーとなるため、共通ポイント(dポイント、PayPayポイント、Pontaポイント、Tポイント、楽天ポイント)の勢力図に変化をもたらす可能性があります。
なお、Tポイントは2024年春にVポイントと統合され、「青と黄色のVポイント」になる予定です。「どのポイントが覇権を握るのか」を予想することは簡単ではありませんが、各社の施策をこまめにチェックしたうえで、自社の売上増に寄与しそうなポイントに対応できるように社内体制を整えましょう。
まとめ
2023年10月にヤフー株式会社とLINE株式会社が統合され、LINEヤフー株式会社が発足しました。今後、PayPayポイントとLINEポイントが相互利用可能になったり、統合されたりする可能性もあります。
仮にLINEポイントがPayPayポイントに統合されることがあれば、「ヤフー関連サービスおよびPayPayの利用者」と「LINEおよびLINE Payの利用者」を擁するPayPayポイントは、共通ポイントの勢力図に変化を生じさせるかもしれません。
2024年春にはTポイントとVポイントの統合も予定されているので動向を注視しつつ、自社の独自ポイントのみを展開している場合は、共通ポイントにも対応することをご検討ください。
例えば、ジー・プランのポイント交換ソリューションである「ポイントコンセント」や「PCT LITE」を導入すれば、ユーザーが自社の独自ポイントを共通ポイントなどに交換することが可能になります。その結果、共通ポイントなどを貯めている消費者を、自社の顧客として取り込みやすくなるでしょう。
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