スマートチェックインでポイントも付与!仕組みや利用方法を解説
会員制のサービスにおいて、これまでは受付時に会員証を提示したり名前を確認したりする方法が一般的でした。しかし、2020年代に入ってからは、生体認証を導入しようという動きが広まっています。
今回紹介する事例は、生体認証を利用する顧客に対してポイントを付与するというものです。その仕組みや顧客側の利用方法などを中心に説明していきます。
この記事のポイント
ポイント1 ポイントを上手に活用すればユーザーの行動を誘導できる
- ポイント2 ユーザーの行動を誘導することで、働く人の負担軽減が可能
- ポイント3 働く人の負担軽減により、サービスの質の向上を実現
国内初のスマートチェックインサービス
今回紹介する事例は、「北海道の早来カントリー倶楽部」というゴルフ場における、ANA Digital Gate、日立、ジー・プランによる共同実証実験です。
これは、非接触型の生活様式に対応する認証端末である「PBI」という端末を使用し、あらかじめ個人情報と指静脈を登録して紐づけておくと、指静脈をかざすだけでチェックインできるというものです。さらに、利用者にはマイル・ポイントが付与されます。スマートチェックインサービスとマイル、ポイントを組み合わせたシステムは、国内初の事例となります。
非接触型の生活様式に対応する日立開発の認証技術基盤「PBI」とは
「PBI」は日立が独自の技術で開発した認証技術基盤を組み込んだ端末です。指静脈の他に、顔や虹彩などの読み取りにも対応しています。
あらかじめ登録した指静脈のデータと、読み取った指静脈のデータを照合し、一致していれば本人だと判断される仕組みです。
指静脈をはじめとする生体認証は、紛失したり家に忘れてきたりしてしまうことはありません。その点において利用者にとっての利便性は、大きく向上します。さらにゴルフ場側からみても、受付業務の効率化やペーパーレス化が実現するだけでなく、ポイントシステムによるリピーター率向上、顧客データの蓄積といった効果も期待できるでしょう。
「PBI」において、指静脈などの生体情報は暗号化された上でクラウドに保存されます。そのため、一度登録しておけば、同じシステムを導入している他の店舗や施設などでも利用できるのがメリットです。復元できない形式で保存されるため、万が一データが漏洩した場合でも復元は困難で、セキュリティ面でも高い安全性が担保されています。
コスト削減分を顧客にポイントで還元
「北海道の早来カントリー倶楽部」では、スマート認証を利用する顧客に対して、ポイントを付与する仕組みを実施しました。従来までのチェックインの方法と比べると、企業側はコストを削減できるため、その分を顧客に還元する趣旨の取り組みです。
付与されるポイントは次の3種類の中から選択できます。
- ANAのマイル
- ユナイテッド航空のマイル
- nanacoポイント
また、ポイントを受け取らずにその分を日本赤十字社へ寄付することも可能です。
ポイントソリューションはジー・プランが提供
顧客にポイントを付与するためには、適切なプラットフォームが必要になります。そのプラットフォームを提供しているのがジー・プランです。
ジー・プランでは国内最大規模のポイント交換サービスであるGポイントを軸に、「Gポイント交換」や「ポイント・コンセント」などのサービスプラットフォームを提供しています。
例えば「Gポイント交換」では、自社ポイントを、Gポイントを通じて各種ポイントや電子マネー・マイルなど100種類以上の銘柄と交換できます。現在550万人以上の会員が利用しています。
また、約150社のポイントと提携した「ポイント・コンセント」は、自社ポイントをユーザー自身が複数の共通ポイントや大手ポイントに直接交換できるサービスです。自社ポイントサービスがなくても導入可能で、クレジットカード会社やガス会社など、業種や業態を問わず多くの企業で利用されています。
今回の実証実験においては、こうしたポイントシステムに関するノウハウが活用されています。
スマートチェックインの登録および利用の手順
スマートチェックインを利用する際の登録と利用の手順を見ていきましょう。
登録手順
初回の登録の際には、施設にある専用の端末を使用して個人情報を入力します。主に名前や生年月日、住所、クレジットカード情報などです。そして、付与されるポイントの種類を選択します。最後にPBIの端末に指をかざして指静脈を登録するという流れです。
登録すると100円分のポイントが付与されます。
利用手順
利用するときにはPBIの端末に指をかざして指静脈の認証をするだけです。これだけで、チェックインできます。
また、2回目以降は、1回利用するごとに1円分のポイントが付与されます。
【まとめ】
生体認証の導入によって、さまざまな手間を削減できるうえ、利用者側にとっても利便性が高まります。現状ではまだ一部の施設・店鋪でしか導入されていませんが、今後のさらなる導入拡大が期待されています。
また、こうしたシステムを利用することでポイントが付与される仕組みは、利用者にとってのわかりやすいメリットとなるため、利用促進を後押ししてくれるでしょう。
ポイントシステムは、顧客の囲い込み効果や集客効果などにつながる、訴求効果の高い施策です。指紋認証をはじめ、さまざまな最新技術と組み合わせた利用シーンの拡大も予想される昨今、販促や集客の強力な武器として、より存在感を強めていくでしょう。
ジー・プランのポイント交換ソリューションを活用すれば、自社開発の手間をかけることなく利用者の利便性を向上させることが可能になります。ぜひご検討ください。
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