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貯まっているのに使われないのは何故?死蔵ポイントが発生する本当の理由!

現在の日本では、多種多様なポイントサービスが展開されており、多くの消費者がポイントを貯めています。ただし、消費者が獲得したポイントは、必ず利用されるとは限りません。貯まったまま使われないポイント(いわゆる「死蔵ポイント」)が大量に発生しています。

有効期限が設定されているポイントサービスの場合、「死蔵ポイントが増加すれば、やがて失効し、その分、利益が増えるため、企業・店舗側にとっては有利ではないか」とお考えの方がいるかもしれません。しかし、消費者・顧客側としては、「利用する喜び・楽しみ」を経験できず、顧客満足度が低下します。有効期限がない場合も、貯めているだけの状態では「利用する体験」が欠落するため、望ましいことではありません。

本記事では、死蔵ポイントが発生する本当の理由や、発生を抑制するための施策を紹介するので、ぜひ参考にしてください

<この記事のポイント>

  • ポイント1 貯まったまま使われない「死蔵ポイント」が大量に発生している

  • ポイント2 「利用する喜び」が欠落するため、死蔵ポイント増加は望ましくない
  • ポイント3 死蔵ポイントが発生する理由を把握し、低減に向けて動き出そう!

目次[非表示]

  1. 1.現在の日本では「死蔵ポイント」が大量に発生している
  2. 2.死蔵ポイントが発生する理由・原因
    1. 2.1.ポイントの使いみちが少ない・魅力的ではない
    2. 2.2.ポイントが貯まりにくい
    3. 2.3.ポイントを使うための操作・手続きが複雑でわかりにくい
  3. 3.死蔵ポイントが発生することの影響
    1. 3.1.企業・店舗側の影響
    2. 3.2.消費者・顧客側の影響
  4. 4.死蔵ポイントの発生を防ぐための施策
    1. 4.1.有効期限を設定している場合は失効前に知らせる
    2. 4.2.少量のポイントでも利用可能にする
    3. 4.3.ポイントを使うための操作・手続きをわかりやすくする
    4. 4.4.ポイントの使いみち(魅力的な商品や利用可能な店舗)を増やす
    5. 4.5.他社ポイント(共通ポイントなど)と交換できる仕組みを提供する
  5. 5.まとめ
  6. 6.おすすめの資料はこちら

現在の日本では「死蔵ポイント」が大量に発生している

現在、日本国内では、多種多様なポイントサービスが展開されています。ただし、消費者に付与されたポイントは、必ず使われるわけではありません。貯まっているのに使われないポイント(いわゆる「死蔵ポイント」)が、日々、大量に発生しています。

有効期限があるポイントに関しては、一定期間が経過すると失効するため、死蔵ポイントの増加は企業側にとって有利な面もあります。しかし、本来、ポイントサービスは、「利用されて、顧客満足度の向上につながること」を目的として実施されるものです。死蔵ポイントが大量に発生し続ける状況は、望ましいことではありません。

ジー・プランが実施した「ポイントサービスに関する市場調査」(※)によると、ポイントが有効期限切れになって失効した経験がある方の割合は68%でした。加えて、有効期限がないポイントに関しても、「長期間利用されていない」というケースがあるため、死蔵(貯まったまま使われない)ポイントがある方の割合は68%を大きく超えていると予想されます。

「ポイントサービスに関する市場調査」については、こちらから詳細資料を無料でダウンロードしていただけます。

死蔵ポイントが発生する理由・原因

死蔵ポイントが発生する主な理由・原因は、以下の3つです。

  • ポイントの使いみちが少ない・魅力的ではない

  • ポイントが貯まりにくい

  • ポイントを使うための操作・手続きが複雑でわかりにくい

それぞれに関して詳しく説明します。

ポイントの使いみちが少ない・魅力的ではない

株式会社野村総合研究所の「決済・ポイント実態調査」の調査結果報告書(2025年6月9日に公表)によると、ポイントが貯まったまま利用しない理由・原因について、「ポイントを使える店舗を利用する機会が少なかったから」と回答した割合は18%、「使いみちがなかったから・利便性が低かったから」と回答した割合は13%でした。

独自ポイントを自社の店舗でしか利用できない仕組みにすると、消費者・顧客が「欲しい商品がないから、ポイントが貯まっているけれども使わない」という状況に陥るかもしれません。また、限られたエリア内(商店街など)にある提携店舗でも使えるようにしても、共通ポイントなどに比べると使いみちが限定されるため、死蔵ポイントになる可能性があります。


ポイントが貯まりにくい

上述した野村総合研究所の「決済・ポイント実態調査」によると、ポイントを利用しない理由について、「想定よりも貯まらなかったから」と回答した割合は11%でした。

ポイントサービスの設計によっては、ポイント数量が一定値を超えなけば、景品などと交換できないケースもあります。欲しい景品などと交換するために必要なポイント数に到達するまでに多大な時間を要する場合、消費者・顧客が途中で貯めることを諦めて、死蔵ポイントになることがあるかもしれません。

ポイントを使うための操作・手続きが複雑でわかりにくい

上述した野村総合研究所の「決済・ポイント実態調査」によると、ポイントを利用しない理由について、「使うのに必要な操作・手続きが複雑だったから」と回答した割合は5%でした。

あらゆる消費者・顧客が、ITスキルが高いわけではありません。シニア世代を中心に、パソコンやスマホの操作が苦手な方も一定数存在します。ポイントを使うための操作・手続きが複雑でわかりにくい場合、ITスキルが高くない消費者・顧客がポイントの利用を諦める可能性があり、死蔵ポイントの増加につながります。


死蔵ポイントが発生することの影響

死蔵ポイントが発生し、使われない状態で有効期限が到来すれば、その分、企業側にとっては利益が増えます。そのため、「死蔵ポイントが増えるほうが有利」とお考えの方もいるのではないでしょうか。しかし、消費者・顧客側が不満を抱き、自社・自店舗から流出しかねないため、死蔵ポイントが増加することは望ましくありません。

以下、企業・店舗側と消費者・顧客側の双方について、死蔵ポイントが発生することの影響を紹介します。

企業・店舗側の影響

ポイントの未使用残高がある(死蔵ポイントが発生した)場合、その金額を「ポイント引当金」として計上しないといけないケースもあります(新収益認識基準では必ずしも計上されない※1)。ポイント引当金とは、ポイントが将来使用される際に発生する費用を、あらかじめ見込んで計上するもので、会計上の「負債」として取り扱われます。

※1 新収益認識基準について詳しくは下記記事をご参照ください。
ポイントプログラムを運営する企業が新収益認識基準で注意すべきこととは?

有効期限が設定されているポイントサービスに関しては、一定量の失効が見込まれるため、その分を割り引いて計上することが可能です。有効期限が設定されていないポイントサービスに関しては、退会したケースを除いてポイントが失効しないため、ほぼ100%の未使用残高をポイント引当金として計上しなければなりません。


消費者・顧客側の影響

有効期限が設定されている場合、死蔵ポイントが増加して最終的に失効すると、消費者・顧客は、会員向けのWebサイトやアプリでポイント保有量などをチェックした際に「失効した」という文言を見て残念に思うでしょう。不満につながるかもしれません。その結果、顧客のロイヤルティ(loyalty、愛着心・信頼)が失われ、他社・他店舗に流出する可能性があります。

有効期限があるポイントを付与している企業は、「死蔵ポイントは時間の経過で失効するため、多くても問題ない」という姿勢で施策を展開するケースもあるのではないでしょうか。

しかし、ポイントサービスは、「貯める体験」と「利用する体験」の両輪で成り立っています。貯まったポイントを使うことは、「消費者・顧客側と企業・店舗側のコミュニケーション」であり、顧客満足度の向上に寄与します。貯めたポイントが失効してしまうと、「利用する喜び・楽しさ」を消費者・顧客に提供できず、関係の断絶につながりかねません。

有効期限がないポイントを付与している企業であっても、死蔵ポイントの増加は「消費者・顧客との関係が希薄であるサイン」であるため、自社・自店舗の熱心なファンとして長くお付き合いを続けてもらえるように、ポイントの利用を促す施策を実施することが推奨されます。

死蔵ポイントの発生を防ぐための施策

死蔵ポイントの発生、および、消費者・顧客の他社・他店舗への流出を防ぐためには、以下に示す施策を実施することが有効です。

  • 有効期限を設定している場合は失効前に知らせる

  • 少量のポイントでも利用可能にする

  • ポイントを使うための操作・手続きをわかりやすくする

  • ポイントの使いみち(魅力的な景品や利用可能な店舗)を増やす

  • 他社ポイント(共通ポイントなど)と交換できる仕組みを提供する

それぞれに関して詳しく説明します。

有効期限を設定している場合は失効前に知らせる

有効期限を設定しているポイントサービスの場合は、期限が近くなったら、「ポイントが失効する前に利用して欲しい」と会員に通知しましょう。

通知する手段としては、メールや会員向けアプリのプッシュ通知などが挙げられます。また、公式LINEアカウントで通知する方法もあります。

少量のポイントでも利用可能にする

使用するために必要なポイント数が多い場合、途中で諦めてしまう消費者・顧客が存在し、死蔵ポイントが発生する原因になりかねません。貯まったまま使われないポイントを低減するためには、少量のポイントでも利用できる仕組みを導入することが有効です。

例えば、セゾンカードの永久不滅ポイントを多種多様なアイテムに使用できる通販サイト「STOREE SAISON(ストーリーセゾン)」では、ポイントとクレジットカード払いを組み合わせることが可能であり、少量のポイントしか貯まっていない会員でも利用しやすい仕組みが構築されています。

ポイントを使うための操作・手続きをわかりやすくする

シニア世代を中心に、IT機器(パソコン・スマートフォン・タブレットなど)の操作に不慣れな方も存在します。途中で断念する方が発生しないように、ポイントを使ったり景品などに交換したりする際の操作・手続きをわかりやすくすることが重要です。

操作方法に関するマニュアルを作成する際は、文字だけではなく、イラストや写真・動画を用いましょう。視覚的に理解しやすいマニュアルが用意されていれば、ITに苦手意識がある消費者・顧客であっても、途中で諦めずに作業を完遂できる可能性が高まります。

ポイントの使いみち(魅力的な商品や利用可能な店舗)を増やす

ポイントの使いみちを増やすことも、死蔵ポイントの発生を低減するうえで欠かせない要素です。

消費者・顧客にとって魅力的な商品を用意すれば、使わないまま死蔵されるポイントが減少するでしょう。例えば、JRE POINTで買い物が可能な通販サイト「JRE MALLショッピング」では、家電製品・食品・衣類など、多種多様なカテゴリーの商品を取り揃えることにより、会員にポイント利用を促しています。

また、自社・自店舗だけではなく、他社・他店舗でも自社のオリジナルポイントを利用できるように働きかけることも、使いみちを増やすうえで有効です。

他社ポイント(共通ポイントなど)と交換できる仕組みを提供する

自社の独自ポイントを他社ポイント(共通ポイントなど)に交換可能な仕組み(ポイント交換サービス)を消費者・顧客に提供することも、死蔵ポイント発生の抑制につながります。

自社の独自ポイントだとなかなか貯まらない、魅力的な使いみちがないといった上記の課題も、大手・共通ポイントなどに交換することで一挙解決します。

ただし、ポイント交換サービスを自社で一から開発・構築するためには多大な費用・時間・手間がかかります。そのため、外部のポイント交換ソリューションを導入することも選択肢のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。

例えば、ジー・プランの「ポイント・コンセント」や「PCT LITE」を導入すれば、自社ポイントを共通ポイントなどに交換することが可能になり、顧客満足度が向上するでしょう。

まとめ

野村総合研究所の「決済・ポイント実態調査」の調査結果報告書(2025年6月9日に公表)によると、「ポイントの使いみちが少ない・魅力的ではない」「ポイントが貯まりにくい」「ポイントを使うための操作・手続きが複雑でわかりにくい」といった理由で、貯まったポイントを利用していない消費者・顧客が多数存在することが判明しています。

貯まったまま使われない「死蔵ポイント」が増加し、有効期限が到来すれば、その分、企業側にとっては利益が増えるため、「死蔵ポイントが増えるほうが有利」とお考えの方もいるのではないでしょうか。

しかし、消費者・顧客側が「ポイントを利用する喜び」を感じられず、満足度が低下した結果、他社・他店舗に流出しかねないため、死蔵ポイントの増加は望ましいことではありません。

死蔵ポイントの発生を抑制するために、「有効期限を設定している場合は失効前に知らせる」「少量のポイントでも利用可能にする」「ポイントを使うための操作・手続きをわかりやすくする」「ポイントの使いみちを増やす」「他社ポイントと交換できる仕組み(ポイント交換サービス)を提供する」といった施策を実施しましょう。

ポイント交換サービスを自社で一から開発・構築するためには、多大な多大な費用・時間・手間がかかります。そのため、外部のポイント交換ソリューションを導入することも選択肢のひとつです。

例えば、ジー・プランの「ポイント・コンセント」や「PCT LITE」なら、自社ポイントを共通ポイントなどへの交換が可能になり、顧客満足度が向上し、他社・他店舗への流出防止につながるでしょう。

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佐藤拓真
佐藤拓真
2018年頃からライターとして活動。「企業がポイントサービスを活用する方法」「ポイントを活用したビジネスのトレンド」「ポイントを活用したマーケティング手法」「ポイント制度やシステムに関する基礎知識」などについて、フラットな視点からレポートしています。私は「ポイント活動(ポイ活)」が注目されるようになる前から、さまざまなポイント(電子マネー、マイルなどを含む)を貯めてきました。自分自身の経験も踏まえて記事を執筆していくので、企業でポイント制度の導入・運用に携わっている方の参考になれば幸いです。

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