お寺や神社がポイント制度を導入!最新のマーケティング施策をご紹介
一般的な企業だけではなく、お寺や神社でも、ポイント制度を実施する時代が到来しました。「信仰・宗教」と「ポイントサービス」が結び付かない方がいらっしゃるかもしれませんが、檀家や参拝客が減少する昨今、「背に腹は代えられない」という事情があります。本記事では、お寺や神社で実施されているポイント施策について詳しく解説するので、ポイントサービスの導入を検討している企業の担当者は、ぜひ参考にしてください。
この記事のポイント
ポイント1 昨今、「ポイント制度」を導入するお寺や神社が登場している
- ポイント2 ポイント施策を実施する背景には、檀家や参拝客の減少がある
- ポイント3 ポイントサービスに慣れ親しんだ若い参拝客の増加が期待される
目次[非表示]
昨今、「ポイント制度」を導入するお寺や神社が登場している
「お寺や神社は、信仰の場であり、世俗のポイントサービスなどとは無縁」というイメージをお持ちの方がいらっしゃるかもしれません。しかしながら、近年、「参拝によってポイントが貯まるアプリ」をリリースするお寺や寺院が相次いでいることをご存知でしょうか。
実は、宗教界のデジタル化は想像以上に進んでいます。すでに2018年の時点で、電子マネーやQRコード決済サービス、クレジットカードで拝観料や賽銭を納めることが可能なお寺や神社が登場していました(日光の二荒山神社や輪王寺など)。
さらに、2021年10月には、真宗大谷派(東本願寺)が「クレジットカード決済によるお布施」「決済アプリの端末の設置」を開始するなど、もはや宗教界にもキャッシュレス化の波は押し寄せているのです。
そして、2022年になると、「拝観料や賽銭、お布施などの支払手段のキャッシュレス化」の次の段階として、「ポイント制度」を導入する事例も登場しました。具体例については後述しますが、まずは次節で「お寺や神社がポイント制度を実施する背景」を説明します。
ポイント制度を実施する背景には、檀家や参拝客の減少がある
上述したように、ここ数年、キャッシュレス決済やポイント制度を導入するお寺や神社が増加しています。その背景には、以前から檀家が減少傾向にあることや、新型コロナウイルス感染症の流行で参拝客が激減していることなどがあります。
「信仰にお金やポイントなど俗世間の要素を持ち込むべきではない」という考え方も一理ありますが、お寺や神社が民間の宗教法人である以上、資金を集めなければ存続できません。
しかしながら、檀家や参拝客が減少する状況では、資金を集めるのは困難です。そのような状況において、批判を覚悟の上で導入した手段が、「ポイントが貯まるアプリ」のリリースによる参拝客集めでした。次節で、具体例を2つご紹介します。
お寺や神社のポイント施策の具体例をご紹介
以下、浄土宗および神田明神のポイント施策をご紹介します。
浄土宗公式スマホアプリ「そうだ浄土宗寺院を巡ろう」
2024年に開宗850年を迎える浄土宗は、「開かれたお寺」「地域とともに生きるお寺」という理念を掲げ、気軽に参拝してもらうための手段として公式アプリ「そうだ浄土宗寺院を巡ろう」を2022年11月にリリースしました。
全国各地の浄土宗のお寺が登録されているため、GPS機能を利用して自分の位置や周辺のお寺の場所を確認しながら、浄土宗のお寺巡りができる仕組みです。門前に辿り着くだけでオリジナルポイント「参礼寺(まいれいじ)ポイント」を獲得できるほか、本堂などでQRコードを読み取るとポイントが加算されます。今後、貯まったポイントを記念品と交換できる機能も導入される予定です。
「スマホ御朱印」「今月のポイントアップ寺院」といった遊び心あふれる仕掛けも提供されているので、アプリを通じてデジタルネイティブ世代の心を掴めるかもしれません。
神田明神公式スマホアプリ「神田明神EDOCCO倶楽部」
東京都千代田区の神田明神は、社史やお参りの作法を学べる公式アプリ「神田明神EDOCCO倶楽部」をリリースし、2022年1月から運用を開始しています。
境内の各所(神札所や総合案内所など)に設置されている端末に、アプリをインストールしたスマートフォンまたは専用カードをかざすと、オリジナルポイント「参詣(マイリ)」が付与される仕組みです。催事開催日は付与率がアップするほか、境内の店舗や提携店の利用でもポイントが貯まります。
貯まった参詣(マイリ)は、「記念品(煎餅など)」や「各種イベントの参加券」と交換することが可能です。リリースからの3ヵ月間で登録者数が1000人を超え、若い参拝客の獲得につながっています。
まとめ
お寺や神社が、マーケティング施策の一環で「ポイント制度」を実施する時代が到来しています。いままだポイントサービスを実施していない企業、業界も、近い将来参入する可能性は十分あるでしょう。今後のポイント運営においては、あらゆる業界との連携を視野に入れておくべきかもしれません。
とはいえ、現在は多種多様なポイントサービスがあり、それらに逐一対応するのは難しいものです。「どれを選ぶべきなのか分からない」と感じる場合は、ジー・プランの各種サービスを活用してはいかがでしょうか。
例えば、「Gポイント」を導入すれば、自社ポイントと100種類以上の各種ポイント・電子マネー・マイルなどとの交換を行えます。また、約150社のポイントと提携した「ポイント・コンセント」なら、自社ポイントを、複数の共通ポイントや大手ポイントへ直接交換することが可能です。ぜひ自社に適したサービスの導入をご検討ください。
関連記事