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電力会社のサービスで最も利用したいのは、「節電や節ガスの取り組みに応じたポイント付与や割引」

収益を安定させるには新規顧客を獲得し、既存顧客との良好な関係を築くことが大切です。これは一般の業界だけでなく、公共サービスと近しい電力業界においても変わりません。

では、電力会社が新規顧客の獲得や既存顧客の育成を考えたとき、何に取り組めばいいのか。

ここでは、NTTコムが実施した電力会社の選択に関する意識調査をもとに、顧客がサービスのどこを重視して電力会社を選択しているのかを考察していきます。

その上で、集客手段として有効な節電ポイント・プログラムについても解説します。

節電ポイント・プログラムの事例についても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。


<この記事のポイント>

  • ポイント1    節電ポイントとは節電量に応じて付与するポイント

  • ポイント2 サービス重視の顧客ほど節電ポイントに関心が高い
  • ポイント3 ポイント・プログラムの内容はアイデアしだい


目次[非表示]

  1. 1.顧客は節電ポイント・プログラムに関心が高い
    1. 1.1.節電ポイントとは
    2. 1.2.とくにサービス重視層が節電ポイントの実施率が高い
  2. 2.節電ポイント・プログラムの実施例紹介
    1. 2.1.idemitsuでんき「夏の節電プログラム2023」
    2. 2.2.TERASELでんき「2023年 夏の節電キャンペーン」
    3. 2.3.octopusenergy「2023年 夏の節電チャレンジ」
  3. 3.まとめ
  4. 4.おすすめの資料はこちら


顧客は節電ポイント・プログラムに関心が高い

電力会社の契約見直しが進むなかで、NTTコムが「NPSベンチマーク調査2023【電力】」の調査回答者を対象に、「電力会社の選択」に関する意識調査を実施しました。

同意識調査の中で、電力会社が提供するサービスのうち利用したいサービスについて回答を求めたところ、もっとも高かったのが全体の36.6%の方に選ばれた「節電や節ガスの取り組みに応じたポイント付与や割引(節電チャレンジなど)」。次いで、28.9%の方に選ばれた「電気設備の点検・処置・修理の駆けつけサービス」、28.3%の方に選ばれた「ウェブページや公式スマホアプリでの日々の電気利用料のお知らせ(プッシュ通知等)」でした。

このことから、電力会社として契約見直しを検討中の顧客に選ばれ、かつ契約後も継続して利用を続けてもらうために、節電ポイントの活用が有効であることがわかります。


節電ポイントとは

では、そもそも節電ポイントとは何でしょうか。
節電ポイントとはその名の通り、節電プログラムの期間中に顧客が節電に協力すると、節電量に応じて電力会社がポイントを付与するというものです。

節電プログラムは例えば、真夏や真冬など家庭でも電力の消費量が増える時期に、電力需要のひっ迫を解消する目的で実施したり、新電力を提供する電力会社が新規顧客獲得のために実施したりします。


とくにサービス重視層が節電ポイントの実施率が高い

先ほどのNTTコムの調査をもう少し深堀りしてみると、「節電や節ガスの取り組みに応じたポイント付与や割引」の利用傾向を選択重視点別クラスター分析した結果、環境配慮重視層・サービス重視層・信頼性重視層に分類される顧客の利用傾向が高いことがわかりました。

中でも、ポイント制度のようなサービス内容を重視し、関連するプログラムに積極的に参加する傾向にあるサービス重視層は、回答者全体の構成比率で14.1%もの割合を占めます。

これらのことから、電力会社として節電ポイントを実施する際には、いかにこのサービス重視層を意識して設計し、情報を発信していくのかがプログラム成功のカギとなるでしょう。

出典:「電力会社の選択に関する調査」(NTTコムオンライン)


節電ポイント・プログラムの実施例紹介

電力会社が新規顧客の獲得や既存顧客を囲い込みを進めるうえで、節電ポイントの活用が有効だとご理解いただけたところで、過去にどのような実施例があるのかを見てみましょう。


idemitsuでんき「夏の節電プログラム2023」

https://denki.idemitsu.com/setsuden_cp/2023_summer/

idemitsu電気の節電プログラムでは、節電1kWhあたり、楽天ポイントもしくはPontaポイントを5ポイントプレゼント。また、同社が指定する充電時間(通称:充電タイム)にEV車を充電すると、節電1kWhあたり、さらに5または10ポイントプレゼントするというものです。

同プログラムは楽天ポイントやPontaポイントなど共通ポイントを付与しているのが特徴です。使い勝手のいいポイントなので、顧客には積極的に獲得しようとする意識が働きます。


TERASELでんき「2023年 夏の節電キャンペーン」

https://www.terasel.jp/information/info/post-2231/

TERASELでんきでは、参加表明およびアンケートの回答者に、抽選でJCBギフトやAmazonギフトなどのプレゼントのほか、期間中の合計節電達成量に応じて楽天ポイントを付与。さらに、合計節電達成量の上位400名には追加で500円分の楽天ポイントを付与するというものです。

同プログラムは節電が難しい方でも参加できるように抽選要素を加えたのが特徴です。その上で、積極的に節電した方を優遇することで、幅広い顧客に参加を促しています。


octopusenergy「2023年 夏の節電チャレンジ」

https://octopusenergy.co.jp/octopus-challenge/summer-2023

オクトパスエナジーの節電プログラムは、指定するチャレンジタイムに節電に取り組み、基準値よりも電気使用を削減できれば成功、節電量1kWhの節電量節約に対して、40円の電気代割引が受けられるというものです。そのほかにも、同プログラムではさまざまな節電ミッションが設定されています。

同プログラムは「ポイントを付与する」ものではありませんが、同様の取り組みとして割引を受けられる内容で、割引を獲得するまでのプロセスにゲーム性を取り入れたのが特徴です。これにより顧客が楽しみながら参加し、自然と節電意識を高めることができています。ポイント付与という形態であっても参考にしやすいアイデアといえそうです。


まとめ

本記事では、顧客が電力会社のサービスのどこを重視しているのかや、新規顧客の獲得、既存顧客の囲い込みに効果が期待できる節電ポイント・プログラムとは何かを解説してきました。サービスや商品を購入するほど付与される従来のポイント・プログラムに対して、節電(=電気を使わない)するほどポイントが付与される節電ポイント・プログラムは電力業界ならではです。

ただ、その本質は従来のポイント・プログラムと何ら変わりありません。顧客との繋がりを強化し、長期的に良好な関係を構築するツールとしてポイント・プログラムは存在しています。

そのためには魅力的なポイント・プログラムを提供することが欠かせません。しかし、自社ポイントをゼロから構築するには多くのコストがかかりますし、だからといって大手ポイントを利用するとなると独自ルールでの運用ができないため、他社との差別化が難しくなります。

そこで、ひとつの解決策としてご提案したいのがポイントプラットフォーム「PCT LITE」。

こちらは自社ポイントを電子ギフトを介してdポイントやWAON、楽天ポイントなどの共通ポイントと交換できるサービスです。自社ポイントの交換景品として電子ギフトを設定することで、自社ポイントの柔軟な運用を維持しつつ、大手ポイントの利便性も取り入れられて、プログラムの魅力を高めることができます。自社ポイントをお持ちでない場合でも、共通ポイントを直接発行できる便利なソリューションです。

すでに自社ポイントを運用しているものの思うような結果が得られていない、またこれから新たにポイント・プログラムの構築に取り組もうとしている企業の担当者はぜひ一度、「PCT LITE」のようなポイントプラットフォームの活用を検討してみてください。



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堀本一徳
堀本一徳
株式会社TRUNK Project 代表取締役。バックパッカーとして世界一周したのち、ライターとして活動を開始。現在ではウェブのまとめ記事から国立大学法人での広報文章作成、投資家向けのプロジェクトページ制作まで幅広くサポートしています。一方で、ウェブコンテンツや物販、地域サポーターマッチングプラットフォームなどさまざまな自社サービス開発にも挑戦中です。

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