
飲料メーカーの顧客接点づくり|ポイントで継続顧客に育てる方法
コンビニやスーパー、自販機を通じて多くの人に届く飲料。その一方で、「誰が・いつ・どれだけ買っているのか」という購買データはメーカーの手元に残りにくい商品です。小売店を介した間接流通が中心のため、せっかく商品を選んでくれた消費者とのつながりが、一度の購買で途切れてしまいがちです。キャンペーンで一時的に売上が伸びても、施策が終われば顧客は離れ、また次の一手を打つ。そんな繰り返しに心当たりのある方もいるのではないでしょうか。こうした状況から抜け出すためには、消費者と直接つながり、継続的な関係を築ける会員接点を持つことが欠かせません。
この記事では、飲料メーカーが消費者と直接つながる方法から、集めた会員を一つの会員基盤にまとめて継続顧客へと育てるところまでを、大手飲料メーカーの実際の取り組みを交えて解説します。あわせて、会員が貯め続けたくなる使い道(交換先)をどうそろえればよいのか、その実現を支える具体的なソリューションもご紹介します。
<この記事のポイント>
- ポイント1 間接流通が中心の飲料は顧客が見えにくい
- ポイント2 接点ごとに分かれがちな会員を一つの会員基盤にまとめ、継続顧客へと育てる
- ポイント3 貯めたポイントの使い道が魅力的なほど、継続につながる

目次[非表示]
なぜ今、飲料メーカーに顧客との直接接点が必要なのか?
コンビニ・スーパーなどで商品を販売する飲料メーカーにとって大きな課題の一つが、購買データが自社に残りにくい点です。小売店のPOSやポイントカードに蓄積される購買データは小売・流通側の資産であり、メーカーは自社商品を買ってくれた個人を直接把握できません。テレビCMや店頭施策で需要を喚起しても、その反応を個人単位で把握し、次の一手に活かすことが難しいのが実情です。
こうした状況を背景に、大手飲料メーカーの間でも、自社アプリや会員サービスを通じて消費者と直接つながろうとする動きが広がっています。とりわけ飲料のように単価が低く購買頻度の高い商品では、一度つながった顧客と継続的に接点を持てるかどうかが、LTV(顧客生涯価値)を左右すると考えられます。
飲料メーカーは消費者とどうやって直接つながっている?
飲料メーカーが消費者と直接つながる手段は、大きく次の4つに整理できます。いずれもメーカーが自ら発行・運営する接点を通じて、顧客と直接つながる仕組みです。
- シリアルコード/二次元コード:商品パッケージやボトルに印字したコードを消費者が読み取り・入力し、応募やポイント付与につなげる方式。
- レシート応募:購入レシートを撮影・アップロードして応募する方式。対象商品を限定しやすく、他社商品との併売時も購買を証明できる。
- 公式アプリ:メーカーが運営するアプリ上で購買・行動を記録・蓄積する方式。
- 自社EC:通販サイトや定期便(サブスク)で会員登録を促し、購入履歴と会員情報を最初から直接結びつける方式。
なお、LINE公式アカウントやSNS(X・Instagramなど)は、それ自体で購買データを蓄積する仕組みというより、友だち・フォロワーを集める入り口・連絡チャネルという位置づけです。実際には、こうした入り口で集めた会員を、上記の仕組みと組み合わせて購買データと結びつけていくケースが少なくありません(例:二次元コード×LINE会員など)。
各社はどんな会員接点をつくっているか
飲料メーカー各社は、店頭・自販機と売り場はさまざまでも、会員IDやアプリを通じて消費者と直接つながろうとしています。実際の取り組みを、いくつか見てみましょう。
- コカ・コーラ「Coke ON」(公式アプリ×自販機サブスク):
累計7,100万ダウンロードを超える公式アプリ。対応自販機での購入でスタンプが貯まり、15個で好きなドリンク1本と無料交換できます。さらに、月額定額で1日1本〜受け取れるサブスク「Coke ON Pass」や決済機能「Coke ON Pay/Wallet」まで用意し、自販機という売り場をアプリ会員との継続接点に変えています。 - サントリー特茶「TOKUCHA Gold Members」(二次元コード×LINE会員):
LINE公式アカウント上の会員サービス。特茶を1本飲んでボトルの二次元コードを読み込むごとに20ポイントが付与され、10本(200ポイント)で特茶1本分のクーポンと引き換えられます。飲む・コードを読む・貯める・交換する、という一連の行動をLINE上で完結させ、間接流通でも継続的な会員接点を築いている事例です。 - サントリー「ジハンピ」(自販機キャッシュレスアプリ×共通ポイント連携):
アプリを起動してタッチするだけで購入できる自販機キャッシュレスアプリ。楽天ポイント、dポイント、Vポイントなど、多くの生活者がすでに使っている共通ポイントが貯まります。自社ポイントを持たずに、共通ポイント連携で顧客接点をつくっている事例です。
売り場が店頭でも自販機でも、共通しているのは、会員IDやアプリで顧客とつながり、購買や行動を自社側に蓄積している点です。ただ見落とせないのは、これらの会員接点が企業単位で一つに束ねられているわけではなく、多くはブランドや施策ごとにポイント・会員制度が分かれている点です。実際、同じサントリーでも特茶の会員サービス(LINE)と自販機アプリ「ジハンピ」は別々の仕組みで、各社でもブランドや接点ごとに個別のポイント・キャンペーンが立ち上がっています。ブランドマーケティングが強く、接点ごとに扱う仕組みも異なる飲料メーカーでは、こうした状況が生まれやすいのが実情です。
会員がブランドや施策ごとに分かれたままだと、同じ顧客であっても、施策ごとに関係が途切れてしまいがちです。さまざまな接点で集めた会員を一つの会員基盤にまとめられれば、一人の顧客として継続的に向き合え、同じ商品の再購入だけでなく、自社の別ブランドの商品の購買にもつなげやすくなります。こうして集めた会員を、継続顧客へとどう育てていくか。ここからは、そのために必要な仕組みを見ていきます。
集めた会員を継続顧客に変えるには何が必要か?
集めた会員を継続顧客へと育てるうえで必要になるのが、①顧客管理、②ポイント管理、③One to Oneコミュニケーションの3つの機能です。どれか一つでも欠けると、集めたものの活かせない状態に逆戻りしがちです。
- 顧客管理(誰が顧客かを見える化する):
店舗・自販機・アプリ・LINEなど、接点ごとにバラバラになりがちな顧客を、一人ひとり同じ会員IDとして横断的に管理する土台。購買・応募・行動の履歴を一つに束ねることで、ブランドや施策ごとに情報が分断されるのを防ぎ、間接流通で見えにくい顧客像を自社側にはっきりと描けるようになります。 - ポイント管理(貯める・使うを運用する):
付与ルール、有効期限、失効、交換履歴などを管理する仕組み。ポイントは会計上の負債にもなり得るため、いつ・誰に・どれだけ付与し、いつ使われたかを正確に記録し、確認できる状態にしておくことが欠かせません。 - One to Oneコミュニケーション(お知らせ配信・メルマガなど):
会員の属性や購買履歴に応じて、メッセージやクーポンを出し分ける機能。お知らせ配信やメルマガ、LINE・SNSなどを通じて一人ひとりに合った情報を届け、自社商品を買ってもらう流れをつくります。
3つの機能をそろえるには、自社開発だけでなくASP型という選択肢がある
顧客管理・ポイント管理に加え、景品(特典)交換・メルマガ配信・アンケートといった機能まで標準装備したパッケージ(CRM/会員システム)を、ASP型(クラウドで提供される形態)で導入すれば、フルスクラッチ開発に比べて短期間・低コストで会員プログラムを立ち上げられます。
自社開発は自由度が高い反面、要件定義から運用・保守まで長い期間と継続的なコストがかかり、施策のスピードを損ないがちです。一方でASP型は、必要な機能があらかじめそろっているため、一から作り込む必要がありません。どの機能を自社で持ち、どこを既存パッケージで対応するかを見極めることが、現実的な進め方です。
さらに、こうした機能に加えて、貯めたポイントの使い道が魅力的だと、会員プログラムはさらに続けてもらいやすくなります。交換先(使い道)が充実しているほど、会員は貯める楽しみを感じ、プログラムへの定着も進みます。
会員に喜ばれる交換先の選び方
どれだけ貯めやすくても、欲しい交換先がなければ、会員は貯める意欲を失ってしまいます。特に飲料のように単価が低く購入頻度の高い商品では、幅広い交換先を用意できると、会員に貯め続けたいと思ってもらいやすくなります。
交換先の魅力は、大きく次の3つの視点で決まります。
- ラインナップの幅:
会員の属性やニーズは多様です。交換先を一つに絞らず幅広く用意するほど、一人ひとりが自分に合った使い道を選べ、満足度の向上につながります。 - 使いやすさ:
少額から交換・利用でき、手続きが簡単なほど交換のハードルが下がり、貯めたポイントが使われやすくなります。 - 日常生活との近さ:
日常の買い物や決済でそのまま使えるほど、会員はポイントの価値を実感しやすく、継続的な利用につながります。
交換先の主な3種類と、それぞれの強み・注意点
こうした視点で見ると、交換先は大きく、共通ポイント・電子ギフト(URL・コード型)・自社特典の3種類に整理できます。種類ごとに、強みや注意点が異なります。
- 共通ポイント(楽天ポイント/PayPayポイント/dポイントなど):
日常生活と密着し、実質的に現金に近い価値を持つため、会員にとって魅力が伝わりやすい。ただし複数銘柄に対応するには、各ポイント事業者との接続・精算が個別に必要になります。 - 電子ギフト(URL・コード型):
URLやコードで受け取り、コンビニ商品やギフト券などと引き換えられます。受け取り後すぐ使える手軽さが強みで、受け取った会員が交換先を選べるタイプもあります。ただし、複数の銘柄を自社でそろえるには、発行元ごとの契約や発行の管理が個別に必要になります。 - 自社特典(自社商品クーポンなど):
ブランド体験を直接届けられる一方、自社特典だけだと会員が選べる幅が限られやすいため、ほかの交換先と組み合わせると、より喜ばれるラインナップになります。
重要なのは、複数の交換先をいかに手間なく・幅広く用意できるかです。しかし、自社で各ポイント事業者・ギフト事業者と個別に契約し、システム連携や精算までを担うのは、コストと運用負荷が大きくなります。この課題を解決するのが、ポイント交換ソリューションです。
ポイント交換ソリューションとは?
ここまで見てきた、複数の交換先を手間なく・幅広く用意したいという課題。これは、ポイント交換ソリューションを使うことで、自社で各ポイント・ギフト事業者と個別に接続することなく解決できます。ポイント交換ソリューションとは、専用のプラットフォームを介して、多数の交換先を一つの窓口(接続)でまとめて扱えるようにする仕組みです。会員は貯めたポイントを共通ポイントや電子ギフトなど好きな交換先に交換でき、企業側は提携先ごとの契約やシステム連携を最小限に抑えられます。ここでは、その具体例として、ジー・プランの「ポイント・コンセント」を紹介します。
複数の交換先を一つの窓口に集約する「ポイント・コンセント」
「ポイント・コンセント」は、自社ポイントから他社ポイントや電子ギフトへの交換や、自社サービスでの共通ポイントなどの直接発行を、一つの接続でまとめて行えるプラットフォームです。
本来、こうした交換や発行を、複数の銘柄で実現するには、提携先ごとにシステム開発・契約・運用を重ねる必要があり、銘柄を増やすほど手間もコストもふくらみます。「ポイント・コンセント」はこれらをジー・プランに集約するため、企業側は個別の対応に追われることなく、幅広い交換先を用意できます。さらに、全国規模の共通ポイントだけでなく、地域に根ざした地場ポイントにも対応できるため、会員の生活圏に合った使い道までそろえられます。
一度きりの購買を、継続的な関係に変えるために
間接流通の中で見えにくくなりがちな顧客と継続的な関係を築くうえで必要になるのが、自社チャネルで直接つながる会員接点です。ただ、集めた会員はブランドや施策ごとに分かれてしまいがちなため、一つの会員基盤にまとめ、顧客管理・ポイント管理・One to Oneコミュニケーションといった機能とあわせて運用することで、はじめて継続的な関係につながります。そして、貯めたポイントの使い道である交換先を、共通ポイント・電子ギフト・自社特典などから幅広く用意できるほど、会員はそのポイントに魅力を感じて定着し、次の購買にもつながっていきます。
とはいえ、これらをすべて自社で作り込む必要はありません。会員基盤(CRM/会員システム)はASP型、交換先はポイント交換ソリューションを活用すれば、短期間・低コストで会員プログラムを開始できます。
ジー・プランのポイント・コンセントなら、自社ポイントから大手共通ポイント・電子ギフト・地場ポイントまで、一つの接続で幅広い交換先をまとめて用意できます。提携先ごとの契約・システム連携・精算をジー・プランに集約できるため、会員が貯め続けたくなる「使い道」を、少ない開発・運用負担で実現できます。会員基盤の立ち上げやポイント活用にお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。
詳細な資料では、以下の情報を全てご覧いただけます。ポイント・コンセントのサービス概要から導入の進め方まで解説していますので、ダウンロードの上、ぜひご覧ください。
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