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【2026年最新版】ドラッグストア業界のポイント白書|大手チェーンの会員・ポイント戦略を徹底比較


ドラッグストア業界は、市場規模10兆円を突破し、大型再編も進んでいます。そうしたなかで、店舗数の拡大に加えて、一人のお客様と長く深くつながることの重要性も高まっています。その手段のひとつとして注目されているのが、会員基盤とポイント戦略を通じた顧客価値(LTV)の向上です。

本記事では、ウエルシア・ツルハ・マツキヨココカラをはじめとする大手チェーン7社のポイント・会員施策を横断的に比較。各社がどんな工夫でお客様との関係を築いているのかを読み解き、会員・ポイント戦略を考えるヒントを探ります。


<この記事のポイント>

✓ポイント1 主流は「自社ポイント × 共通ポイント」の二重取り
✓ポイント2 貯めたポイントを他ポイント・ギフトへ交換できる企業も
✓ポイント3 一方で、あえて持たず低価格を選択する企業も

目次[非表示]

  1. 1.ドラッグストア業界の市場環境
  2. 2.大手チェーンのポイント・会員戦略【事例7社】
    1. 2.1.1.ウエルシア薬局|WAON POINT × Vポイントの「二重取り」と“ウエル活”
    2. 2.2.2.ツルハドラッグ|自社ポイント+「選べる共通ポイント」
    3. 2.3.3.マツモトキヨシ・ココカラファイン|dポイント連携とアプリ販促
    4. 2.4.4.スギ薬局|2,376万人の会員基盤とトータルヘルスケア
    5. 2.5.5.サンドラッグ|ポイントを「社会貢献」につなげる仕組み
    6. 2.6.6.クスリのアオキ|毎日低価格 × お買い物券型ポイント
    7. 2.7.7.コスモス薬品|あえてポイントを持たない戦略
  3. 3.事例から見える3つのトレンド
  4. 4.まとめ
  5. 5.おすすめの資料はこちら

ドラッグストア業界の市場環境

日本チェーンドラッグストア協会によると、ドラッグストア業界の市場規模は10兆円を突破し、店舗数も全国で2万3,000店を超える規模へと成長しました。食品・日用品の品ぞろえを広げ、スーパー代わりにも使える店舗(いわゆる「フード&ドラッグ」)へと進化し、日常の買い物拠点としての存在感を高めています。

その一方で、業界では大型再編が加速。ツルハホールディングスとウエルシアホールディングスの経営統合をはじめ、上位チェーンへの集約が進んでいます。こうしたなか、店舗数の拡大だけに頼らず、一人のお客様と長く深くつながり、顧客価値(LTV)を伸ばす「会員・ポイント戦略」を、各社はどう設計しているのか。以下、代表的な7社の取り組みを見ていきましょう。

大手チェーンのポイント・会員戦略【事例7社】

1.ウエルシア薬局|WAON POINT × Vポイントの「二重取り」と“ウエル活”

イオングループのウエルシア薬局は、2024年5月1日にイオン共通ポイントであるWAON POINTを基本ポイントの中心とするサービスへ移行しました。加えて、ウエルシアメンバーに登録し、ウエルシアグループアプリまたはVポイントカードを提示すると、WAON POINTとVポイント(旧Tポイント)を同時に貯める「二重取り」が可能で、**合計還元率は1.5%**となります。

最大の武器が、毎月20日の「ウエルシアお客様感謝デー」、通称“ウエル活”です。WAON POINTを200ポイント以上使うと1.5倍分の買い物ができ、高い還元を実現。1日あたり30,000ポイントまで利用でき、ポイントを「貯めて使う」動機を強力に設計しています。

ウエルシアグループアプリは、ポイントカード機能に加え、クーポン、AEON Pay・PayPay等との決済連携、チラシ、処方せん受付(EPARK連携)までを一体化。イオン経済圏の広大な利用先とアプリを軸に、日常的な来店につなげる設計です。

2.ツルハドラッグ|自社ポイント+「選べる共通ポイント」

ツルハグループは、独自のツルハグループポイントカードを軸としています。ポイント付与はOTC医薬品・制度化粧品が100円で1ポイント、日用雑貨等が200円で1ポイント。さらに会員ランク(ゴールドは2倍、プラチナは3倍)を設け、優良顧客ほど還元が高まる仕組みです。

特徴的なのは、自社ポイントに加えて楽天ポイント・dポイントも併用できる点。2枚のカードを提示すれば、自社ポイントと共通ポイントを同時に獲得できます。また、毎月1・10・20日の「お客様感謝デー(5%割引)」、5のつく日の「ポイント2倍デー」、15〜17日の「シニア感謝デー」など、曜日・日付をフックにした来店設計が緻密です。

ツルハグループアプリは、デジタルポイントカード、週替わりクーポン「週トク」、スマホ決済「HAPPAY(ハッペイ)」を搭載し、決済・販促・ポイントを一つのアプリに集約しています。

3.マツモトキヨシ・ココカラファイン|dポイント連携とアプリ販促

マツキヨココカラ&カンパニーは、独自のマツキヨココカラポイント(100円税抜につき1ポイント)を運用しつつ、dポイントとの同時付与にも対応。会計時に両方のカード(またはアプリ会員証)を提示すれば、合計2%相当の二重取りが可能です。支払いをd払いにすれば、さらにポイントが上乗せされる三重取りも設計されています。

マツキヨココカラ公式アプリは、ルーレットクーポンや週替わりクーポン、期間限定ポイントなど、ゲーミフィケーションと販促を組み合わせた仕掛けが豊富。貯めたマツキヨココカラポイントは、500ポイント単位でdポイント(400ポイント)へ移行できるほか、電子マネーEdyや景品への交換にも対応し、ポイントの使い道が多様化しているのが特徴です。

4.スギ薬局|2,376万人の会員基盤とトータルヘルスケア

スギ薬局グループの強みは、圧倒的な会員基盤です。ポイント会員数は2,376万人(2024年度)に達し、スギ薬局アプリのダウンロード数も1,000万を超えています。年間の延べ来店客数も多く、この巨大な会員データが「トータルヘルスケア戦略」を支える基盤となっています。

貯めたポイントは「ポイントでお買い物(2ポイント=1円)」として利用できるほか、景品交換やスギお買物券など、使い道を拡張。単なる値引き還元にとどまらず、調剤・健康相談・訪問調剤といったヘルスケアサービスと会員基盤を結びつけ、生涯にわたる関係(LTV向上)を築こうとしている点が特徴です。

5.サンドラッグ|ポイントを「社会貢献」につなげる仕組み

サンドラッグは、貯めたポイントを買い物に使える通常の還元に加え、ポイント付与実績に応じて社会貢献活動へ寄付する独自の仕組みを整備しています。お客様は普段どおり買い物をしてポイントを貯めるだけで、子どもへのワクチン支援や災害支援といった活動に間接的に参加できる設計です。

ポイントを値引きだけでなく、お客様が社会貢献に参加できるきっかけとして活用する取り組みは、価格や還元率での競争が激しいなかで、ブランドロイヤルティを高める一つの方向性を示しています。

6.クスリのアオキ|毎日低価格 × お買い物券型ポイント

クスリのアオキは、メンバーズカード「Aoca(アオカ)」を運用。所定のお買上金額ごとに1ポイントを加算し、500ポイントで500円のお買い物券を発行、さらに500円券3枚で2,000円分になる設計です。

毎日低価格(EDLP)戦略を推進しつつ、食品・日用品の強化で来店頻度を高め、2030年5月期に売上高8,000億円という目標を掲げています。日常価格の安さとポイント還元を両立させるハイブリッド型のアプローチといえます。

7.コスモス薬品|あえてポイントを持たない戦略

最後に、対極の事例としてコスモス薬品を取り上げます。同社はかつてポイント還元を導入していましたが、2003年5月に廃止。以来、ポイントカードを持たない毎日低価格の戦略を貫いています。

その思想は明快で、ポイントを「お客様への還元」ではなく「コスト(販管費)」と捉える点にあります。システム維持費やレジ処理の手間を商品価格に転嫁するより、ポイント値引相当分を販売価格へ直接反映して1円でも安く提供するほうが、ポイントカードを求めないお客様も含めたすべてのお客様に公平で誠実だという考え方です。誰にとっても分かりやすい「現金で、誰でも、いつでも安い」体験を強みにしています。

事例から見える3つのトレンド

7社の取り組みを比較すると、業界の会員・ポイント戦略には次の3つの特徴が見えてきます。

  1. 「自社ポイント × 共通ポイント」の併用が主流化:ウエルシア(WAON POINT/Vポイント)、ツルハ(楽天/dポイント)、マツキヨココカラ(dポイント)のように、自社独自ポイントに大手共通ポイントを重ねる「二重取り」設計が標準になりつつある。顧客は普段使いのポイント経済圏を選べ、企業は共通ポイントの集客力を取り込める。
  2. アプリが「販促・決済・ポイント」の統合ハブに:各社アプリはデジタル会員証にとどまらず、クーポン配信、独自決済、処方せん受付までを束ねる顧客接点へ進化。会員データが施策の精度を左右する時代に入っている。
  3. 「ポイント高還元」と「毎日低価格」を両極に、各社の選択が分かれる:高還元で「貯めて使う」動機を強める路線と、ポイントを持たず価格そのもので訴求する路線という両極がある。一方で、低価格とポイント還元を組み合わせたり、ポイントを社会貢献など値引き以外の価値につなげたりと、各社が工夫を凝らしており、顧客層に応じた柔軟な対応が必要だといえる。

いずれのアプローチを選ぶにしても、自社ポイントと共通ポイント、アプリなどの顧客設定をどう組み合わせ、自社の顧客に合った形でつないでいくかが、これからの会員・ポイント戦略のカギになるのではないでしょうか。

まとめ

ドラッグストア業界では、店舗数の拡大競争に加えて、会員基盤とポイント戦略による顧客価値(LTV)の最大化にも力を入れる動きが広がりつつあります。本記事で見てきた7社の取り組みからは、「自社ポイントと共通ポイントの併用」「アプリを軸とした顧客接点の統合」「高還元と低価格の両極、そしてその間で分かれる各社の工夫」という流れが見えてきました。正解は一つではなく、自社の顧客層に合った設計を選べるかどうかが問われています。

こうした設計を実現するうえで実務的な課題になるのが、複数のポイント事業者との接続や、共通ポイントの付与・交換をいかに安定して運用するかという点です。ジー・プランは、共通ポイントの直接付与や自社ポイントから共通ポイントへの交換を支えるソリューションを提供しています。ポイント・コンセントは、約150銘柄のポイント・ギフトに対応する交換・付与サービスで、地方の独自ポイントや自治体ポイントなど、新規銘柄の接続にも対応できます。スモールに始めたい場合は、主要7銘柄を電子ギフト経由で付与・交換できるPCT LITEがあり、CSV納品なら2〜4週間、API連携でも2〜3ヶ月で導入可能です。

ポイント戦略の見直しを検討する際は、ポイント交換ソリューション紹介資料をご覧いただくか、下記よりお気軽にお問い合わせください。

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