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選ぶポイントも貯め方も違う!調査結果から見えてくる、学生&社会人Z世代のポイントサービス利用実態


ジー・プランでは、定期的に「ポイントサービスに関する市場調査」を実施しています。2025年版は調査結果を2回に分けて公開しました。下記よりご覧いただけます。


最も貯めているポイント1位は楽天ポイント、2位PayPayポイント、Vポイントは堅調 ポイントサービスのスマホアプリ利用率は約7割 【ポイントサービスに関する市場調査・2025年版_No.1】結果公開

ユーザーの8割がキャッシュレス決済においてポイントサービスを意識。5大ポイントのイメージは「使いやすく、ためやすい」【ポイントサービスに関する市場調査・2025年版_No.2】結果公開

今回は、調査結果から少し視点を変えて集計を行い、レポートするシリーズの第1弾です。

本レポートでは、「Z世代」と呼ばれる10~20代の回答者についての集計を行いました。世代で区切るだけでなく、さらに【学生】と【社会人(有職者)】でも分け、社会に出る前と後での違いについてもスポットを当てています。また、Z世代の回答結果を全回答者の結果と比較することで、Z世代のポイントサービスの利用実態が浮き彫りになりました。

特筆すべきは同じ世代でありながら、【学生】か【社会人(有職者)】かで異なる結果になるケースが多かったことです。仕事を持っているかどうかの違いということで当然ともいえますが、「10代〜20代」と世代で区切りがちになってしまうところ、ポイントに対する意識は明確に違うことが調査結果からおわかりいただけると思います。

以下で、詳しい調査レポートをご覧ください。


調査期間:2024年12月24日~12月27日
調査方法:インターネット調査
    (外部調査機関 株式会社マーケティングジャンクションに委託)
対象者数:6,000名(男性3,000名 女性3,000名)
年齢層:10代~20代、30代~40代、50代~60代
対象地域:全国
※本レポートでは小数点第2位以下を四捨五入しているため、合計値は必ずしも 100%とならない場合があります。

<この記事のポイント>

  • ポイント1 同じZ世代(10代〜20代)でも、学生か社会人かで傾向に差が

  • ポイント2 社会人はより「貯まりやすい」ポイントを選択
  • ポイント3 1年間に貯めたポイントの額では、社会人が学生の約2倍


目次[非表示]

  1. 1.貯めているポイント:学生はPayPayとLINE、社会人は共通ポイント 
  2. 2.最も貯めているポイント:学生はPayPay、社会人は楽天
  3. 3.社会人は貯まりやすさを重視
  4. 4.学生と社会人、それぞれのポイント獲得スタイル
  5. 5.リアル店舗でのアプリ:社会人は「よく使う」が半数以上
  6. 6.1年間に貯めたポイントの平均額、社会人は学生の約2倍
  7. 7.ポイントによる行動や選択の変化:学生は“あれば嬉しい”、社会人は“積極的に選ぶ”
  8. 8.ポイント交換:学生は“たまに利用”、社会人は“よく使う”
  9. 9.最も利用しているキャッシュレス決済は学生“バーコード+現金”、社会人“クレカ+バーコード”
  10. 10.キャッシュレス決済におけるポイントを学生は“やや意識”、社会人は“強く意識”
  11. 11.まとめ


貯めているポイント:学生はPayPayとLINE、社会人は共通ポイント 


貯めているポイントについて、Z世代を比較してみると、学生では「PayPayポイント」(59.8%)がトップ、次いで「楽天ポイント」(35.6%)、第3位は「LINEポイント」 ( 33.3% )が続いています。学生は日常的に利用するコミュニケーションツールやアプリなどと連携した決済サービスを重視している様子がうかがえます。

一方、【社会人(有職者)】では「楽天ポイント」(57.0%)が最多で、「PayPayポイント」(46.3%)、「Pontaポイント」(38.3%)が続きます。社会人(有職者)は全体と傾向が類似しており、同じZ世代でも学生よりも共通ポイントをより積極的に活用している傾向が見られます。


最も貯めているポイント:学生はPayPay、社会人は楽天



最も貯めているポイントでは、【学生】は「PayPayポイント」(32.8%)が最多で、「楽天ポイント」(17.3%)を大きく上回りました。「LINEポイント」も6.3%と社会人より高めです。

一方、【社会人(有職者)】では「楽天ポイント」(33.9%)が最も多く、次いで「PayPayポイント」(17.8%)で、1位と2位が学生と逆転した結果となりました。「dポイント」などその他の共通ポイントでは、学生より社会人(有職者)の方が高めの結果となっています。

学生はスマホ決済由来のポイント志向が強く、社会人(有職者)は汎用性や利便性を重視して楽天を中心に共通ポイントを選ぶ傾向が見られます。


社会人は貯まりやすさを重視

最も貯めているポイントを貯めている理由については、Z世代のどちらも「日常生活で貯まる場所が多いから」が最多で、「日常生活で使える場所が多いから」、「そのポイントが貯まるキャッシュレス決済を利用するから」が続いています。

ただし、【学生】は「使える場所が多いから」の重視度が【社会人(有職者)】より高く、獲得したポイントをすぐに日常生活で活用できる実用性を重視する傾向が見られます。

一方で【社会人(有職者)】は「貯まる場所が多いから」の他、「キャンペーンでお得に貯まる機会が多いから」「ポイントの還元率が高いから」などが学生よりも高めになっており、“貯まりやすさ”を重視する傾向がやや強いといえます。


学生と社会人、それぞれのポイント獲得スタイル


最も貯めているポイントを貯めるために利用しているサービスは、【学生】は「リアル店舗での買い物」(42.9%)が最も高く、「オンラインショッピング」(35.5%)を上回る結果となりました。また、「キャッシュレス決済」(27.9%)、「ポイント交換サービス」(18.0%)に加え、「ゲーム」(11.9%)や「動画・音楽配信サービス」(9.1%)といったエンタメ関連サービスでの利用率も【社会人(有職者)】より高い傾向にあります。これは、学生が日常生活や趣味・娯楽の場面でポイントを獲得していることがうかがえます。

一方、【社会人(有職者)】では「オンラインショッピング」(44.6%)と「リアル店舗での買い物」(43.7%)がほぼ同水準で利用されています。注目すべきは、「そのポイントサービスのクレジットカード」(26.3%)の利用率が学生より高い点です。「携帯電話サービス」(13.1%)、「銀行サービス」、「証券サービス」なども学生より高めで、生活インフラや金融関連サービスでポイントを獲得している傾向がうかがえます。


リアル店舗でのアプリ:社会人は「よく使う」が半数以上


最も貯めているポイントについて、リアル店舗でポイントを貯める際のポイントサービスのスマホアプリの利用率は、Z世代ではどちらも約8割程度となっています。

【学生】は「よく利用している」(39.8%)と「たまに利用している」(38.3%)がほぼ同水準で、全体と比較してポイントアプリの使用頻度はやや控えめです。

一方で【社会人(有職者)】は「よく利用している」が50.8%と半数を超え、積極的にポイントアプリを活用している様子がうかがえます。

また、「あまり利用していない」割合は学生の方が社会人(有職者)より高く、Z世代内でもアプリ活用への姿勢に違いが見られます。


1年間に貯めたポイントの平均額、社会人は学生の約2倍

1年間に貯めたポイントでどのくらい得をしたと思うか、金額に換算して自由回答で聞き、さらにその回答を選択肢化して集計した結果です。

【学生】では「1千円以下」(33.2%)が最多で、「5千円以下」(29.2%)と合わせて6割超が「5千円以下」にとどまっています。
平均額も12,050円と控えめで、ポイントの実感価値はやや低めです。

一方、【社会人(有職者)】では「1万円以下」(23.1%)、「5千円以下」(23.9%)が中心ですが、「5万円以下」(11.2%)や「それ以上」(9.6%)も一定数見られ、平均額は22,256円と学生の約2倍となっています。この差は、クレジットカードや携帯・金融サービスなど、日常的な決済額の増加に伴う高額ポイントの獲得機会によるところも大きいと考えられます。Z世代内でも、学生と社会人(有職者)でポイント活用による“実利”の感じ方に大きなギャップが見られました。


ポイントによる行動や選択の変化:学生は“あれば嬉しい”、社会人は“積極的に選ぶ”


ポイントが貯まることが買い物やサービス利用における行動や選択にどの程度影響があるかについては、 【社会人(有職者)】は「積極的に選ぶ」が40.1%と【全体】よりも高く、ポイントサービスが購買行動に与える影響の強さがうかがえます。

一方、【学生】は「積極的に選ぶ」(31.5%)や「影響で選ぶことがある」(25.1%)は、社会人(有職者)よりも低めで、「あまり気にしないが、貯まると嬉しい」(26.6%)の割合が高めとなっており、ポイントが意思決定に直接影響する度合いはやや弱い傾向にあります。

Z世代内でも、社会人(有職者)はポイントが行動変容を促すインセンティブとして強く機能しているのに対し、学生は“あればラッキー”といったスタンスにとどまっていることが見て取れます。


ポイント交換:学生は“たまに利用”、社会人は“よく使う”


貯めたポイントを他のポイントに交換するポイント交換の利用状況は、【学生】では「たまに利用している」(37.8%)が最多ですが、「よく利用している」は20.1%にとどまり、【全体】や【社会人(有職者)】に比べてやや低めです。

一方、【社会人(有職者)】では「よく利用している」が31.4%と高く、「たまに利用している」(36.3%)と合わせて7割近くが交換サービスをある程度活用している状況です。

また、「利用したことがない」と回答した割合は【学生】で17.9%、【社会人(有職者)】で13.5%と、社会人(有職者)の方が経験率が高く、ポイントの使い道として交換サービスを選ぶ習慣が根づいていることがわかります。Z世代内でも、社会人になるにつれて交換サービスへの関心と活用度が高まる傾向が見て取れます。


最も利用しているキャッシュレス決済は学生“バーコード+現金”、社会人“クレカ+バーコード”


最も利用しているキャッシュレス決済は、【学生】では「QRコード・バーコード決済」(36.7%)が最多で、【全体】よりも利用率が高く、スマホを活用した決済に慣れている様子がうかがえます。また、「交通系ICカード」(11.9%)も高めになっているのが目立ちます。一方、「クレジットカード」は15.1%にとどまり、保有率や利用制限の影響が感じられます。

対して【社会人(有職者)】は「クレジットカード」(37.2%)と「QRコード・バーコード決済」(31.4%)の両方が高く、【全体】に近い傾向を示しています。また、「現金のみ」の割合は【学生】で23.1%と高く、スマホ決済に親しみながらも、現金派も一定数存在する点が特徴的です。Z世代内でも、学生は“スマホで手軽に”、社会人(有職者)は“クレジットカードでしっかり”といった違いが決済スタイルに表れています。


キャッシュレス決済におけるポイントを学生は“やや意識”、社会人は“強く意識”


キャッシュレス決済時にどの程度ポイントを意識しているかについては、【学生】では「少し意識している」(46.1%)が最も多く、【全体】より高い割合となっています。一方で「とても意識している」は30.9%とやや低めで、買い物時のポイント重視度は“ほどほど”に意識している姿勢がうかがえます。

対して【社会人(有職者)】は「とても意識している」(41.0%)が最多で、【全体】と比べても高く、ポイント獲得を念頭においた計画的な買い物をしていることが推察されます。「少し意識している」も39.1%と高く、「意識している」層は合計で8割を超えています。

Z世代の中でも、社会人(有職者)は生活に密着した支出においてポイント活用を重視しており、学生との差が意識レベルにも表れている結果となりました。


まとめ

以上、ジー・プランで実施した「ポイントサービスに関する市場調査・2025年版」より、「Z世代のポイントサービスの利用実態」レポートをお届けしました。

今回の結果から、ひとことで「Z世代」とくくっても、【学生】であるか【社会人(有職者)】であるかで大きくポイントに対する意識が異なることがわかりました。すでに職を得て仕事をしている社会人であるZ世代は、むしろ全体回答と近い結果になる傾向もあります。やはり社会に出ることで自由に使える時間は学生時代に比べて減り、自然と効率的な行動を求めるようになったことが見えてきます。

Z世代全体でポイントを選ぶ理由としては「日常で貯まる場所が多いから」が最も選ばれていましたが、【学生】はポイントを「使える場所が多い」ことを重視。【社会人】は「キャンペーンでお得に貯まる機会が多いから」「ポイントの還元率が高いから」など、「貯まりやすさ」=効率を重視しているといえるでしょう。

今回は、Z世代に絞ってさまざまな観点から分析を行いましたが、同調査では50〜60代まで幅を広げ、大規模な分析も行っております。全世代通しての「最も貯めているポイント」や「ポイントを選ぶ理由」などをはじめ、ポイントサービスに関する意識や、キャッシュレス決済との関連など、ポイントサービス関連事業者のみなさまにはぜひ参考にしていただきたい内容となっておりますので、この機会に関連記事もご覧ください。

興味をお持ちいただいた方には、より詳細に結果をまとめた資料も無料でダウンロードしていただけます。


詳細資料内容
・調査概要
・調査結果サマリー

▼調査結果詳細(全体集計/性別集計/年代別集計/最も貯めているポイントサービス別<一部>)
・貯めているポイント(MA)
・最も貯めているポイント(SA)
・貯めているポイントの数(SA)※選択肢数を元に集計
・最も貯めているポイントを貯めている理由(MA)
・最も貯めているポイントを貯めるために利用しているサービス(MA)
・最も貯めているポイントをリアル店舗で貯める際のアプリの利用頻度(SA)
・1年間で貯めたポイントの価値(金額に換算して自由回答)
※平均値および選択肢化した集計
・ポイントによる行動や選択の変化(SA)
・ポイント交換サービスの利用経験(SA)
・各共通ポイントに対するイメージや印象(各MA)
※Vポイント、楽天ポイント、Pontaポイント、dポイント、PayPayポイントを対象
・ポイントについての自由意見(FA)
・最も利用しているキャッシュレス決済(SA)
・最も利用しているキャッシュレス決済を利用する理由(MA)
・キャッシュレス決済を利用する際のポイントサービスに対する意識(SA)
・キャッシュレス決済を利用する際のポイントサービスの利用方法(MA)
・対象者属性(性別/年代/婚姻状況/職業/居住エリア)


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こちらのブログの制作運営をお手伝いしています。ジャパンクラウドパネルを対象としたマーケティングリサーチも行っており、調査データをベースにしたプレスリリース作成やコンテンツ展開も多数の実績あり。常に顧客視点に立ち、インサイトを見据えたコンテンツ制作を心がけています。

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