
ポイントサービスを進化させる、CRMとポイント交換ソリューション ーー大日本印刷「POINT TACTiXⓇ」とジー・プラン「ポイント・コンセント」の連携事例
人々の生活に欠かせない存在となった、ポイントサービス。さまざまな業界で導入されるポイントサービスを、「ポイント交換」という方法でさらに広げるソリューションが「ポイント・コンセント」です。
そんな「ポイント・コンセント」は、ポイントサービスを内包するCRM(顧客管理)システムにおいても大きなメリットを発揮します。今回ご紹介するのは、「ポイント・コンセント」を一機能として実装していただいている、大日本印刷株式会社(以下DNP)の「POINT TACTiX」です。
「POINT TACTiX」は、幅広い業種に対応する顧客企業ごとに最適なシステムを提供できるCRMで、さまざまなニーズに応じた拡張が可能です。その「POINT TACTiX」においてお客様が獲得したポイントの活用先を広げるために「ポイント・コンセント」を実装することで、ポイント交換に強いCRMシステムを実現しています。
今回は、大日本印刷株式会社 情報イノベーション事業部 PFサービスセンター 五十嵐亜希子さんとジー・プラン株式会社 プラットフォームビジネス部 営業第一チームの石岩和也による対談をお届けします。「POINT TACTiX」の概要や強み、「ポイント・コンセント」との連携の背景、さらには今後の展望までお話ししました。ぜひ最後までご覧ください。

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CRMシステム「POINT TACTiX」とポイント交換ソリューション「ポイント・コンセント」の連携
「POINT TACTiX」は2004年にスタートした、20年以上の歴史を持つCRM(顧客管理)システムです。ポイントサービスに必要な機能を搭載したASP型のパッケージサービスとして進化を続け、DNPならではの実績と信頼を築いてきました。
DNP五十嵐「ご存じのとおり弊社はもともと印刷会社で、流通小売業界向けに紙のポイントカードや店頭での販促物などを手がけていました。それが発端となり、ポイントシステムのデータや顧客情報を管理する方向へと展開し、CRMシステムへと発展してきたのです。現在は『POINT TACTiX』で集めた顧客情報を分析・活用しさまざまなプロモーションに展開するご支援もしています」
この「POINT TACTiX」において、他社ポイントへの交換を担う仕組みとして採用されているのが「ポイント・コンセント」です。「POINT TACTiX」の機能の一つとして開発・実装することで、ワンストップでポイント交換までを可能にしました。
DNP五十嵐「現状、ポイント交換ソリューションとしてお願いしているのはジー・プランさんだけです。というのも、『ポイント・コンセント』を使ったポイント交換の仕組みを『POINT TACTiX』の機能の一つとして開発しているため、別の企業様とつなぐ場合は追加開発が必要になります。すでにある機能を使って『ポイント・コンセント』と連携した方が、費用面・サポート面の両方でクライアント様にとってメリットが大きい。そうした理由から、基本的にジー・プランさんにお願いしています」

サービス開始当初はドラッグストアや商業施設、専門店といった小売業のクライアントが中心でしたが、近年はメーカーや金融業界からの引き合いが多いといいます。
DNP五十嵐「小売業の多くでは、すでにポイントサービスを導入済みで、ある意味成熟期に入っています。その一方で、メーカーや銀行といった小売以外の企業が『お客様とのつながりを大切にしたい』という思いから、ポイントサービスを始めたいというお問い合わせが増えています。特に銀行など金融機関の場合は、自社ポイントの使い道が限定されがちであるため、他社ポイントへの交換ニーズが強く、ジー・プランさんとの連携が自然と増えていきました」
小売業なら自社商品やクーポンに還元する方法が効果的ですが、メーカーや金融業界といったところでは貯まったポイントをどう顧客に還元するかに苦心するケースも少なくありません。特に金融業界では、ポイント交換への要望が高いといいます。
DNP五十嵐「金融機関におけるCRM展開では、ポイント交換はもはやマストと言っても過言ではありません。しかも大手・共通ポイントへの交換だけでなく、地域の企業や団体が発行する独自ポイントへの交換を望まれるケースも多いのです。そうしたご要望にお応えする際にも、ジー・プランさんとの連携は欠かせない存在になっています」
ビジネスパートナー以上の関係性
「POINT TACTiX」を介した連携は、DNPとジー・プランにとって最も大きな接点ですが、両社の関係は単なる案件ベースのパートナーにとどまりません。定期的なミーティングを通じて情報を共有し合うなど、深い関係性を築いています。
DNP五十嵐「はじめは、とある案件でご一緒したのがきっかけでした。当初からジー・プランさんはポイント事業に長く携わっており、豊富な知見や共通ポイント事業者とのネットワークをお持ちで、とても頼りになる存在だと感じました。その後も柔軟に、前向きにご対応いただけるので、安心して長くお付き合いさせていただいています」
「ポイント・コンセント」は単体でも幅広く活用されていますが、「POINT TACTiX」との連携によってさらに存在感を増しています。
ジー・プラン石岩「先日も、全社会議で部署活動を報告する際、DNPさんとの連携をご紹介させていただいたところでした。それは、DNPさんを単なる取引先ではなく、尊重し合える大きな存在だと考えているからです。案件が完遂した後も情報交換や提案を続け、互いに新たな案件をご紹介し合うこともあります。そのたびに真摯に対応いただき、とても心強いパートナーだと感じています」
ジー・プラン社内でも、DNPとの協業には安心感が根付いています。印刷会社としてポイント事業を支えてきた頃からの長い歴史、そしてシステム面の確かな実績が信頼につながっています。
ジー・プラン石岩「一緒に仕事をしていると、『DNPさんにできないことはほとんどない』と感じ、『そんなことまでできるんだ』と驚かされます。クライアントからの要望に対し、常に『こちらでやります』と応えてくださるので安心してお任せできます。例えばポイント交換先の追加についても、『POINT TACTiX』ならマスタ設定だけで対応可能と伺っています。他社システムだと開発コストがかかるため、なかなか進まないことも多いのですが、DNPさんの場合はすぐに対応いただけるのが大きな強みですね」

DNP五十嵐「当然のように思っていたので、他社では難しいということを初めて知りました。われわれとしてもクライアントに『ポイント・コンセントを使えば、さまざまなポイントサービスと交換でき、交換先を追加することもできますよ』とご紹介しているのですが、マスタ設定だけで追加できるということは、当たり前だと思っていたんです。もう少しアピールしてもいいですね(笑)」
CRMシステムのリプレイスには、最適な要件を提案
多くの企業が何らかのCRMシステムを導入している昨今、「POINT TACTiX」に興味を持つクライアントの中には、すでに別ベンダーとシステムを構築しているケースも少なくありません。しかし「POINT TACTiX」はパッケージサービスでありながら柔軟性を兼ね備え、比較的安価かつスピーディーに導入できるのが強みです。DNPでは、こうしたCRMシステムの乗り換え、いわゆるリプレイス案件についても積極的に相談に乗っています。
DNP五十嵐「リプレイスの場合は、システム契約の更新時期に合わせて検討されるケースが多いです。また、現行システムでやりたいことができない、共通ポイント交換を取り入れたいなど、既存サービスに満足できずに別のサービスを探されている場合もあります。いずれにしても『POINT TACTiX』はパッケージ型サービスですので、そうしたケースでも比較的安価に、かつ早期導入が可能です」
新規導入と比べると、他ベンダーと既存関係があるリプレイス案件は、提案の難易度が高いのではないでしょうか。
DNP五十嵐「確かにリプレイスでは業務や運用に変更が伴うことから、ハードルを感じられるクライアントも多くいらっしゃいます。例えば他システムと連携している場合は、CRMだけでなく周辺システムの改修も必要になることもあります。その点『POINT TACTiX』は周辺システムとの連携に標準的なAPIを備えており、パッケージの機能をそのまま活用いただけるので、導入の負担を大きく下げられます。難しさを感じていても、まずは気軽にご相談いただきたいですね」
ジー・プランからも『DNPさんは安心して相談できる』という声が多く聞かれました。新規導入・リプレイスを問わず、ポイント交換を含めたCRMの導入時には、まず相談いただき、議論を重ねながら最適な提案をしていく方針なのですね。
DNP五十嵐「例えばリプレイスでは『今の業務要件を守りたい』『既存機能を諦めきれない』といった悩みを抱えるケースもあります。そうした場合は、われわれが要件を一緒に見直し、『今、本当に必要なものは何か?』をディスカッションします。そのうえでそぎおとしたパッケージをご提案することもあり、結果としてコスト削減と機能最適化の両立が可能になります」
長年、クライアントに寄り添ったCRMを提供してきた『POINT TACTiX』。近年では金融やメーカーなど新たな業界からの引き合いも増え、さらなるニーズの開拓に取り組んでいます。
新規ニーズと今後の展望
DNP五十嵐「弊社は教育ビジネスにも力を入れています。これまで『POINT TACTiX』があまり関わってこなかった教育業界なども、今後は面白い広がりになるのではないでしょうか。銀行からの引き合いもここ数年で一気に増えましたが、数年前には想像もしていなかったことです。つまり数年後には、今では予想もできない業界にも広がりが出てくる可能性があるということ。そうした新規ニーズの掘り起こしも、ジー・プランさんと一緒に取り組んでいきたいですね」
銀行など金融機関におけるポイントサービスは、今まさに過渡期。今後は「若年層への訴求」や「投資」といった視点が欠かせないといいます。
DNP五十嵐「金融機関ではポイントサービスの導入が広がっているだけでなく、若年層への投資啓発の一環としてポイントを活用したいというニーズが高まっています。『貯まったポイントで投資ができる』という提案は非常に重要です。現在ジー・プランさんと連携しているスキームでも、貯まったポイントを『交換』にするか『投資』にするか、という選択肢を設ける展開は十分に考えられると思います」
まとめ
DNPが提供するCRMシステム「POINT TACTiX」は、ポイントサービスの構築・運用に必要な機能を備えたASP型のパッケージサービスです。小売業をはじめ、近年では金融機関やメーカーなど、さまざまな業界で導入が進んでおり、他社ポイントへの交換ニーズに応える仕組みとして「ポイント・コンセント」が採用されています。
ジー・プランの「ポイント・コンセント」は、ポイントの活用価値を広げるための最適なソリューションです。自社でポイントをお持ちの場合はポイント交換、自社ポイントをお持ちでない企業の場合はお客様の行動に対してポイントを発行するというご支援も可能です。また、DNPの「POINT TACTiX」との連携により、今後自社ポイントを展開していきたいというご要望に対しても、企業ごとのニーズに即した、最適なプランを提供いたします。CRM戦略やポイント活用にお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。御社に最適なソリューションをご提案いたします。






