MAUとは、ソーシャルメディアやソーシャルアプリの健全な成長や人気度を示す重要な指標の1つです。MAUは「Monthly Active Users」の略で月に1回以上の利用や活動があったユーザーの数を示しています。
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MAUは、Webサイトやアプリ、各種オンラインサービスで、特定の月に1回以上利用や活動があったユーザーの数を示す指標です。ユーザーの利用実態を把握するために使われるため、マーケティング活動において重要な指標の1つです。
本記事では、MAUの概要やMAUが重要指標とされる理由、MAUを重要指標とする際の注意点について解説しています。また、MAUを効率的に増やす方法についても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
大手電機メーカー入社後、プロバイダー事業に参画。同事業で回線付帯サービス、アプリ、保険事業等、様々なサービスの企画位営業に従事。
2022年より当社ジー・プランでビジネス向けのソリューションのデジタルマーケティングを担当。
目次
MAUとは、ソーシャルメディアやソーシャルアプリの健全な成長や人気度を示す重要な指標の1つです。MAUは「Monthly Active Users」の略で月に1回以上の利用や活動があったユーザーの数を示しています。
MAUの計算方法は、月間アクティブユーザー数をアプリなどの登録者数で割ります。たとえば、アプリには200万人が登録しており、そのなかで100万人が特定の月に1回以上ログインをして利用している場合は以下となります。
MAU=100万人÷200万人×100%=50%
MAUの値を定期的にチェックすることで、サービス改善やマーケティング戦略の見直しの手助けになります。
DAUとMAUは、どちらもソーシャルメディアやソーシャルアプリのアクティブなユーザー数を測定するための指標ですが、計測の期間が異なります。DAUは「Daily Active Users」の略で、1日のアクティブユーザー数を示しています。
たとえば、新しいキャンペーンを開始した日のユーザーの反応や、特定の日のサービスの利用状況を知りたい場合にはDAUの確認が望ましいです。MAUは長期的な観点でサービスの健全性を判断するための指標となります。
もし、MAUが高く、DAUが比較的低い場合、ユーザーは月に数回しかサービスを利用していない可能性があり、その原因を調査する必要があります。
MAUとWAUも、計測する期間の違いがあります。WAUは「Weekly Active Users」の略で1週間のアクティブユーザー数を示しています。この期間の違いが、それぞれの指標の特性や利用目的をわけているのです。
たとえば、特定の週末だけ開催されるセールやイベントがあるオンラインショップでは、その週のWAUの増加を確認し、イベントの効果を測るのに役立ちます。
つまり、WAUとMAUは、アクティブユーザーを計測する期間の違いから、異なる視点でサービスの状態やユーザーの行動を理解するための重要な指標となっています。これらを適切に組み合わせ、最適な分析や改善策を考えることが重要です。
MAUとYAUの違いも、計測する期間にあります。YAUは「Year Active Users」の略で1年間のアクティブユーザー数を示しています。
YAUは、長期的な視点で1年間のアクティブユーザーの動向を確認するためのものです。一年間の利用傾向や持続性を評価する際にはYAUが使用されます。
しかし、YAUは計測期間が長いため、期間途中でのユーザーの休眠化の問題が挙げられます。1年間に1度でもアクセスしたユーザーはYAUに含まれるため、アクティブユーザー数の実態を把握するためというよりも、年次報告書などに記載する数値として利用されるケースがほとんどです。
次に、MAUが重要指標とされる理由について解説します。
それぞれについて詳しくみていきましょう。
サービスの成果を示す指標は多数存在しますが、実際の利用者の動向を把握するうえでMAUは特に重要な指標といえます。たとえば、会員数やダウンロード数は、顧客のサービスへの関心を示していますが、実際の利用頻度や活動を反映しているわけではありません。
なぜなら初回の特典目的で登録した後、サービスを利用しないユーザーも少なくないからです。一方、MAUは実際に利用した人の数であるため、現実の利用動向を正確に知ることができます。このような背景から、MAUはビジネスの健全性やサービスの魅力を測るうえでの重要な指標といえます。
オンラインビジネスの世界では、ECサイトの成果を最大化するためのさまざまな指標が存在します。そのなかで、MAUは売上向上の鍵となる重要な指標です。
なぜなら、MAUは一定期間内にサイトを利用したアクティブなユーザー数を示すものであり、売上の前提となる「人の流れ」を認識するための基本データとなるからです。
売上は、基本的に「購入者数×客数」で算出されますが、この購入者数は「MAU×閲覧率×コンバージョン率」として推測することができます。MAUが増加すれば、それが結果として購入者数の増加や売上の向上につながるのです。
MAUは、オンラインビジネスにおける効果的なマーケティングの判断基準として、重要な役割を果たします。この指標により、真のアクティブユーザーを捉えることが可能となり、その結果をもとに必要なマーケティングを考え出すことが可能です。
新規の登録数が多くても、MAUが低い場面では、新しいユーザーがサービスや商品に満足していない可能性が考えられます。このような場合、サービスを継続利用してもらうための施策を求められることになります。
次に、MAUを重要指標とする際の注意点について解説します。
それぞれについて詳しくみていきましょう。
MAU(Monthly Active Users)は、オンラインサービスの人気度を測る際の指標として多くの企業で活用されています。
ただし、その定義や計算方法は、企業やサービスによって異なるため、MAUの数値で他社と比較することは適切ではありません。つまり、MAUは個々の企業の評価に用いるのが望ましい指標であるといえます。
MAUを利用する際には、アクティブユーザーを詳細に定義する必要があります。たとえば、アプリへのログインだけをアクティブと定義してしまうと、ユーザーがログイン後に何もアクションを取らなかった場合でも、MAUは増加することになります。
この定義では、ユーザーの行動やサービスへの興味の度合いを正確に反映できない可能性が高いです。
アクティブユーザーを定義する際には、ユーザーが重要なアクションや、ビジネスの目的に直結する行動を中心に考えることが必要です。
投稿や特定ページへの閲覧、サービスごとの特性に合わせた具体的なアクションをアクティブの条件として設定することで、MAUという指標が真の意味でビジネスに役立つものとなります。
MAUは、月間アクティブユーザーの数を示す指標として注目されています。特に、新商品のローンチや大規模なキャンペーンが実施された後は、一時的に多くのユーザーが訪れるため、MAUが急増する可能性が高いです。
そのため、MAUの数字だけを見てサービスの健全性や成長を判断するのは危険です。真の成長やユーザーエンゲージメントの評価を行うためには、中長期的な視点でMAUのトレンドを追うことが重要になります。
さらに、ほかの関連指標と合わせて総合的に評価することで、より正確なサービスの評価や今後の戦略を立てる手助けとなります。
次に、MAUを効率的に増やす方法について解説します。
それぞれについて詳しくみていきましょう。
MAUを増やすには、ユーザーとの関連性を高めることが重要です。アプリ内でのメッセージ配信は、その有効手段の1つといえます。
特に、ユーザーの好みや利用状況に応じてパーソナライズ化されたメッセージを送ることで、ユーザーの関心を高めることが期待できます。このような情報発信を効果的に行うためには、ユーザーの属性や利用履歴をもとにしたセグメンテーションが必要です。
このように、セグメント化したうえでユーザーの関心に合わせたコンテンツを提供することで、MAUの増加が期待できます。
MAUを増やすための効果的な方法の1つとして、メールやSMSでリテンションにつなげることが大切です。ダウンロード直後のユーザーにとって、アプリの魅力を十分に感じるには一定の時間が必要です。
そのため、オンボーディングは継続的なプロセスであることを理解しておいてください。さらに、過去にアプリを利用していたユーザーに向けて、新しい情報や魅力的なコンテンツを紹介するメールを送るのも効果的です。
このように、MAUを増やすためには、継続利用する価値をユーザーに伝え続けることが重要です。
なお、リテンションマーケティングについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
⇒【企業向け】リテンションマーケティングとは?重要な理由や成功させるポイント、使える施策をご紹介!
MAUを増やすには、ユーザーとの継続的なコミュニケーションが欠かせません。その際、プッシュ通知は非常に有効な手段となりますが、使い方次第でユーザーはアンインストールを考えるリスクもあります。
注意すべきは、プッシュ通知の頻度やタイミングに沿ったものより、提供するコンテンツがユーザーにとって価値があるものなのかどうかを第一に考えることが大切です。一般的なベンチマークよりも、ユーザーの反応や行動をもとにしたデータ分析を行い、最適な通知内容やタイミングを見つけることが大切です。
MAUの増加を目指すにあたって、ディープリンクの効果は非常に大きいです。たとえば、キャンペーンの案内やSNS広告などの外部からユーザーを引き込む際、アプリのホーム画面ではなく、ユーザーを特定のコンテンツやサービスへ直接誘導することで、ユーザーの関心を引く効果を期待できます。
またディープリンクの導入により、ユーザーが求める情報やサービスへのアクセスがスムーズになり、結果としてアプリからの離脱率を低減する可能性もあります。また、ほかのアプリやサービスとの連携の実現により、ユーザーは1つのアプリ内で複数の機能やサービスを利用することが可能です。
その結果、アプリの滞在時間や訪問頻度が増加することが期待されます。
MAUを増やすには、ポイントマーケティングの活用が効果的です。たとえば、顧客にポイント残高のチェックを促すメルマガやSNSを配信することで、ソーシャルメディアやソーシャルアプリへのアクセスが期待できます。
また、イベントやキャンペーンへの参加を促す手法として、ポイントのプレゼントは効果的であり、さまざまなマーケティング施策への活用も可能です。このように、ポイントサービスを利用して顧客とのタッチポイントを増やすことは、MAUの増加につながります。
なお、ポイントマーケティングの導入を検討する際は、ジー・プランのポイント交換ソリューション「ポイント・コンセント」を併せて導入することも選択肢のひとつとして検討してはいかがでしょうか。
自社の独自ポイントを直接、他社ポイント(150社のポイント銘柄と提携)に交換することが可能になり、顧客ロイヤルティの向上がさらに期待できます。
最後に、MAUに関するよくある質問について紹介します。
それぞれについて詳しくみていきましょう。
MAUを重視すべきパターンについては、アプリの目的や提供する価値に密接に関連しています。たとえば、ユーザーが一定の期間ごとにチェックするニュースアプリや天気アプリのような場合、月間のアクティブユーザー数が特に重要となります。
また、教育関連のアプリやオンライン学習サービスのようなアプリでは、日々の利用頻度よりも、継続的な利用の状況を確認するために、MAUを重視することが有効です。つまり、アプリの目的や提供する価値に応じて、どの指標を最も重視するか判断することが大切です。
MAUは、マーケティングの指標として非常に価値があります。主なメリットは以下のとおりです。
このようなメリットを理解し、MAUの指標をマーケティングに活用してみてください。
この記事では、MAUが重要指標とされる理由やMAUを重要指標とする際の注意点、MAUを効率的に増やす方法についても解説しました。
MAUは、Webサイトやアプリ、各種オンラインサービスで、特定の月に1回以上利用や活動があったユーザーの数を示す指標です。ユーザーの利用動向を正確に知ることができたり、売上改善の指標としても活用できたりします。
ただし、他社の業績比較には利用できない点や総合的な評価には向いていないなどの注意点も存在します。これらの点に注意し、MAUを効率的に増やす施策を取り入れてみてください。
特に、ポイントマーケティングを活用することで、顧客とのタッチポイントを増やすことができ、Webサイトやアプリへの訪問を促進することが可能です。
なお、ポイントマーケティングの導入を検討する際は、ジー・プランのポイント交換ソリューション「ポイント・コンセント」を併せて導入することも選択肢のひとつとして検討してはいかがでしょうか。
自社の独自ポイントを直接、他社ポイント(150社のポイント銘柄と提携)に交換することが可能になり、顧客ロイヤルティの向上がさらに期待できます。